エブリディ・マジック-日だまりに猫と戯れ

草木と庭と猫と…本や日常のあれこれ、小さな発見

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魅惑のパンケーキ-『楽しいムーミン一家』より

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晴れて、日中はまあまあ暖かめ。

春待ち気分のこの頃。

 

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   ミニチュアパンケーキのストラップ

 

 

 

パンケーキとかホットケーキって、何とも魅力的ですね。

お話にも、くまのプーさんなど、よく登場します。

 

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   こらーじゅのおもちゃ箱より  はがきコラージュ#11

ムーミンママのパンケーキも有名ですが、

ちなみに、本では特に、『楽しいムーミン一家』の場面が印象的。

 

新装版 たのしいムーミン一家 (講談社文庫)

新装版 たのしいムーミン一家 (講談社文庫)

 

 

こわそうな飛行おにがやって来るシーンですが、

「なにか食べるものをくれ。これじゃあ、神経がたまらない」
と、飛行おにがいいました。
 すぐさまムーミンママが、パンケーキとジャムをもってきて、
大ざらいっぱい、飛行おににやりました。
 飛行おにがそれを食べているあいだに、みんなは、すこしばかり
近くへよっていきました。パンケーキとジャムを食べているような人なら、
そんなにこわくはありませんからね。話しかけたってだいじょうぶでしょう。
「おいしいでしょ」
と、トフスランがききました。
「うん、ありがとう。パンケーキを食べるのは、なにしろ八十五年ぶり
だものなあ」と飛行おにはいいました。
 すぐにみんなは、すっかり飛行おにに同情して、もっと近くまでよって
いきました。 

 

 

ちなみに、ムーミンママのパンケーキで検索すると、

とっても美味しそうな画像やレシピがたくさん出てきます。

 

物語にちなむ料理本というのもいろいろ出ていますが、

ムーミンママのお料理の本もあります。

 

ムーミンママのお料理の本

ムーミンママのお料理の本

 

 

少し、写真も載っていますが、文章(種類豊富なレシピ)中心の

どちらかというとお話のクッキング読本という感じかな。

レシピを忠実に再現する(出来なくはないでしょうが)本というよりは

むしろ、ところどころに織り込まれた

ムーミンのお話から引用された文章と絵を楽しんだり、

ムーミン谷のごちそうに想いを馳せて味わう感じかな。

 

でも、ムーミンファンには嬉しい一冊でしょうね。

"スナフキンの荒野の五目スープ"とか

"はらぺこムーミンのじゃがいもグラタン”など

想像力ともども、そそられます(笑)

 

ところで、お気に入りのティータイム本といえば

くまのプーさんのパンケーキも載っていた

『イギリスのお話はおいしい。』

 

イギリスのお話はおいしい。―すてきなティータイム (MOE BOOKS)

イギリスのお話はおいしい。―すてきなティータイム (MOE BOOKS)

 

 

これは、全ページにわたる写真も素適で、レシピに

物語をめぐるお話も楽しい一冊です。

ピーターラビットから、アリス、パディントン

秘密の花園ナルニア、メアリー・ポピンズ…など

取り上げられています。

 

パンケーキ、ホットケーキといえば

ちびくろさんぼ』のお話も、

ホットケーキが食べたくなる印象的な一冊でした。

知らぬ間に(人種差別問題とかで)絵本が消え、

    ちびくろサンボ-Wikipedia

2000年以降にようやく、復刊されてきたという

時代に翻弄された、いわくのある作品となったようですが、

私は、楽しい絵本だったと覚えています。

 

お菓子でも、お料理でも

美味しいものは、幸せな気分にさせてくれますね~♪

 

 

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    美味しそうなお餅かアイスか…

 

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竜がこわい大人たち…『夜の言葉-ファンタジー・SF論』アーシェラ・K.ル=グウィン

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今朝は冷え込んで、霜柱がたって

結構地面が白かった。 

三寒四温という時期もあるが、

春を前に、寒さが冬に戻ったかのような

日も来る。

 

新しいことを始めたり、変化するという段になって

躊躇してしまうというのは、怖れがあるからといわれるが

自由ゆえに戸惑うというのもそんな感じなのだろうか。

 

少し前に、社会心理学者エーリッヒ・フロムの名著

『自由からの逃走』について載せたことがあった。

  

www.salon-shiroineko.com

 

 

それとは全く別のファンタジーというジャンルで

やはり、自由がこわいという大人の姿を看破した

一節があったなぁと思い出した。

 

 

 

覚えていたのは

エッセイ?の中でも、面白いタイトルの章だったから

アメリカ人はなぜ竜がこわいか」

もっとも深い人間的な力のひとつではないかと作者が思う

想像力に関して、子どもを抑えつけたり、

あざわらったりしないで、というくだり

  なぜならば、言うまでもなくファンタジーは真実だからです。
 事実ではありません。でも真実なのです。子どもたちはそのことを
 知っています。大人だって知ってはいる。知っているからこそ、
 彼らの多くはファンタジーをおそれるのです。彼らは、ファンタジー
 内なる真実が、彼らが自らを鞭うって日々生きている人生の、
 すべてのまやかし、偽り、無駄な些事のことごとくに挑戦し、これを
 おびやかしてくることを知っているのです。大人たちは竜がこわい。
 なぜなら、自由がこわいからです。

 

  子どもたちを信頼しなくてはいけない、とわたしは思います。
 尋常な子どもなら、現実とファンタジーの世界をごっちゃにしたりは
 しません。『裸の王さま』のお話のなかである偉大なファンタジー
 作家も指摘しているとおり、ごっちゃにしてしまう割合は大人の
 ほうがずっと多いのです。



これは、「ゲド戦記」で有名なアーシェラ・K.ル=グウィンの本

『夜の言葉-ファンタジー・SF論』 

 

夜の言葉―ファンタジー・SF論 (岩波現代文庫)

夜の言葉―ファンタジー・SF論 (岩波現代文庫)

 

 

ファンタジーというものが持つ、

独特で大切な力を軽視してしまいがちな

大人に対する忠告でもありますが、

引用したくだりで、ルグウィンは

竜がこわいのは、自由がこわいからだと述べていました。

 

人間は昼の光のなかで生きていると思いがちなものですが、世界の半分は常に闇のなかにあり、そしてファンタジーは詩と同様、夜の言葉を語るものなのです。

 

全編、さすがに洞察の深い優れた内容で、

読んでいて興味はつきないエッセイと

なっています。


季節の変わり目のこの時期は、

天候も安定しないで動いているが

日々、逡巡しながら、気づきもある。

 

そう、ファンタジーは好きだが、

自身の内なる竜を怖れていたのかも…。


私も、

自由へ踏み出すのがこわくて

躊躇しがちな大人だったんだと

あらためて気がついた。

 

たぶん、必要なのは、ほんの少しの勇気だけ。

 

日々、ブログでいろいろなことを選んで

触れているが、結局、その時々の

自分に語りかけてもいるんだね。

 

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冬季の銅葉、初夏にかけての面白い花と鞘(さや)-ドドナエア・プルプレア

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今日は晴れてきているのだが、

何だか、まだ寒い。

 

庭の草木は、確かに動き出していて

もう少ししたら、庭仕事もしたくなるんだろうが

足踏みしてる感じだ(笑)

 

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立ち話していて、お隣さんに頂いたシクラメン 

今はいろんな姿形(種類)があるよね。 

 

 

 

さて

冬季に、落葉したすっきりしたシルエットの木が多い中、

細々ながら、鉢植えのドドナエア(プルプレアorパープレア)の

銅葉が眺められる。

 

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 朝日を透かした葉  2月

 

近年、オーストラリア産の植物も人気で、

これもその一つらしいのだが、落葉せずに

寒い時期に、魅力の銅葉となり、その後、緑色に変わっていく。

 

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1月

 

赤っぽい銅葉が、だんだん濃くなっていく

 

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4月12日  

 

よーく見ると(見ないと気づかず)

 

蕾?がついていた

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もしかして、肝心の花を見落としたかも

この延長上の地味なものらしい

 

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5月26日

だいぶ、葉が緑色になってきて

 

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薄いピンク色がかったものが

鞘(さや)らしい

 

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6月5日

 

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綺麗なピンク色になって、ようやく目立ってきた

この後、更に多く、結構長くついて

花のような風情で見事だった。

(なぜか、その写真撮ってなかったみたいね)

今年はまた咲いてくれるかな~。

 

とか、以前の写真を拾っていたら

外も、本格的に晴れてきた。

一つ済ませておきたい刈り込みがあるんだけどな…。

 

いよいよ、日に日に庭の草木の動きが

活発になってくる季節が来ている。

それにしても、今日は寒いよ。

 

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矛盾や葛藤も受け入れる-『自分を信じて生きる-インディアンの方法』松木正さん

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予報通り、雨が降っている。

先月後半からか、この辺りは

ものすごく寒い日も少なかったが、

どうも、春めいて暖かいという日もあまりなく

…といった感じかな。

 

で、私も、このところ

淡々と更新しているような…(笑)

何だかな~ 

変わり目はいろんな面で、すっきりしない。

 

 

 

 

 ああ、私の目の前が美しい 後ろが美しい 上が美しい 下が美しい

 私を取り巻くすべてが美しい ああ、私は美の小道の上を歩いている

 ぼくのナバホ・インディアンの友だちによると、この祈りの中の『美しさ』とは、「混沌」や「ネガティブなものとポジティブなものが混在している状態」を表し、また、「葛藤」や「矛盾」に出くわしたときに起こる、自己とそれらとの合間に見えかくれする調和をも意味するらしい。つまり、自分の周りは矛盾だらけではあるけれど、その中で何とか折り合いをつけて生きている。それこそが『美の小道』なのだ、と。
      『自分を信じて生きる インディアンの方法』 松木

 

 最近の子供に、整然と植林された林と

雑木林の写真を見て尋ねると

植林された方を好きだという子が多いとあった。

 

すっきりしているということなのだろうが

物事を、何でも白黒つけようとしたり

関係ないと切り捨てたり

矛盾を排除しようとすると

だんだん、当人も生きづらくなっていくものだ。

 

松木正氏は、ラコタ(スー)族の居留地

先住民族の暮らしや智恵を学び

実践活動を通して、またこうした著書で

示唆にとんだ話を

とてもわかりやすく伝えてくれます。

 

もともと私たち日本人も

やおよろず(八百万)の神、あらゆるものに神が宿ると考えた

アメニズムの文化であり、自然と共生する

ネィティブアメリカン(インディアン)といった先住民族

志向に近いものがあるはず。


本来はこうした感覚的で繊細な知覚に優れている

のではないかと思うのですが。

 

自分を信じて生きる―インディアンの方法

自分を信じて生きる―インディアンの方法

 

 

判断を急ぎすぎてはいけない。何が起きているのか、よーく見るんだ。そうすると、いつしか頭ではなくハートが『よし!』と判断をくだすときが来る。それを覚悟というんだ。 

 

 「矛盾はあっていいのだよ」
 ラコタ族の長老は言う。
 ―中略―
 老人たちはだれに恥じることなく、こう語るのだ。
 「そもそも、自然も宇宙も、矛盾をはらんでいるのだ……。自然は母で、われわれ大地の子にたくさんの恵みを与えてくれる。しかし自然は人を殺すこともある。矛盾でいっぱいだ。どうしてこんなちっぽけな人間が、白黒はっきりさせてうまくいくのだ? 宇宙はもともと混沌から始まったのだぞ!」

 

近代的な一方で狭い思考に行き詰まりがちな私たちに

素朴で実は豊かな在り方を思い出させてくれます。

興味を持たれたら、一読をお薦め。

 

"頭でなく、ハートで判断”というのも、

煩雑な日常で、ついつい忘れがち。 

迷ってもいいから、常に、その時々の

自分の気持ちを大切にしよう。

 

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毎日が冒険-『隠居宣言』横尾忠則氏

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今日は、啓蟄だそうですね。

ようやく暖かな晴天でした。

明日は雨の予報だけど、

そろそろと、庭仕事も始められる時期かな~。

 

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  クロッカス リメンバランス 

 

 

 

 毎日が冒険だと思う。未知の年齢に対する冒険もある。新しく眼を開くことはすでに冒険ではないだろうか。わざわざ遠くに出掛けなくても冒険は可能だと思う。今日の自分じゃない自分を試してみたいと思うことがすでに冒険である。その対象は何でもいい。読んだことのない本を読むのも冒険じゃないかな。

 

 冒険は、昨日の生き方と今日の生き方を同じにしないってことでしょうか。まあ、世の中の人たちはみんなやっていても、自分がまだやっていなければ、それが冒険なんですよ。誰がやったか、やってないかっていうことはあまり関係ないですね。美術の世界でもそうじゃないかな。       『隠居宣言』 横尾忠則

 

隠居宣言 (平凡社新書)

隠居宣言 (平凡社新書)

 

 

何しろ、タイトルは横尾氏の隠居宣言である。

個人的に、学生を卒業して、社会人となった当初から、

密かにご隠居というライフスタイルに憧れていた私としては

読まないわけにはいくまい(笑)

 

いや~、面白い内容ですよ。

横尾忠則氏といえば、あの鮮烈な絵の印象と

和太鼓奏者の林英哲さんの憧れであったという話を思い出しますが

年代的には、母親と同じくらいだったんですね。

 

もちろん、隠居の醍醐味というのが、よく伝えられているし、

それとはまた別に

やはり、横尾さんというのはすごい人なんだなぁと

あらためて感心しました。

芸術というもの、創造的であるということ、精神性、

肉体、あの世とこの世、故郷…

その他もろもろ、人生全般について

108つの質問に答える形式で

読みやすいけど、読み応えもあります。

率直で楽しい。

 

横尾さんの本は初めて読んだけど(これも冒険!?)

結構、ツボだとわかったものね(笑)

 

ところで、上の新書は、今は古本、図書館みたい。

 

昨秋、出た新書『死なないつもり』がなかなか面白そうなので

これも読んでみようと思ってます。

 

死なないつもり (ポプラ新書)

死なないつもり (ポプラ新書)

 

 

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椅子の上、テーブルの下で爆睡ちゅう

 

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