エブリディ・マジック-日だまりに猫と戯れ

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気づけば長月(9月)-「一房の葡萄」

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気がつけば、9月も半ば過ぎ。

涼しくなった日々が続いていましたが、

台風の後、久しぶりに暑くなりました。

 

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ガウラ 白蝶草

 

8月末頃から、ちょっと新しいことを始めたり、

9月に入って、家族に伴う生活リズムも変わり、

ほとんどブログを覗く間もなく過ぎ、

季節もすっかり秋になりました。

 

 

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萩も盛りを過ぎました。

 

 

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青色フジバカマの中に、なぜか白色の花がひとつ

 

 

久しぶりのブログは、

定番の一枚シリーズで更新することにします。

 

今日の一枚

 

葡萄のテーブルセンター

 

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 40番レース糸  39㎝×41.5㎝

 

クラシックな味わいの葡萄モチーフで

レース編みのテーブルセンターです。

クラシックな“一房の葡萄”といえば

有島武郎の童話の美しい一節を思い出します。 

 

先生は真白なリンネルの着物につつまれた体を窓からのび出させて、

葡萄の一房をもぎ取って、真白い左の手の上に粉のふいた紫色の房を

乗せて、細長い銀色の鋏で真ん中からぷつりと二つに切って、

ジムと僕とに下さいました。

真白い手の平に紫色の葡萄の粒が重って乗っていたその美しさを

僕は今でもはっきりと思い出すことが出来ます。

僕はその時から前より少しいい子になり、少しはにかみ屋でなく

なったようです。

 

一房の葡萄 他四篇 (岩波文庫)

一房の葡萄 他四篇 (岩波文庫)

 

 

※ 青空文庫でもお読みになれます。

 

また、ジュースでもワインでも美味しい葡萄は

”生命”と”豊穣” そして ”歓楽”と”祝祭” さらに

”慈悲”の象徴ともいわれています。

 

 

  

 

今日のもう一枚

 

ポストカードこらーじゅ 96 

 

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ベースは、包装紙で、

多少、シールやマステを載せただけで、

ほぼそのまんま(笑)

カップケーキというか

マフィンと珈琲、美味しいですよね~♪


エリザぺス・マフィンだったけ、よく利用した時代もありました。

なんか、食べたくなってきたりして…(笑)

 

コラージュブログからの移行記事もあと僅かなので

はやく載せてしまいたいのですが、

ブログの更新がどれくらい出来ることやら…。

ブログへの訪問も

少しずつ再開できるといいな。

 

 元気だよ~(^^♪

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映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』-壮大な自然と大地で育まれる新たな絆

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暦では、

処暑(暑さが収まり始める頃)も過ぎましたが

暑さが戻ってきた感があります。

8月に入って涼しいくらいの日が続いたので、

今更の残暑というのも

ちょっとこたえますね。

 

 

  

 

 

ダンス・ウィズ・ウルブズ』 “Dances with Wloves”(1990年)

ケビン・コスナーが監督・主演の超大作映画。

それまで、一方的に白人の都合で描かれてきた先住民族の姿と

西部劇の常識を覆すことにもなった一作でもある。

 

ダンス・ウィズ・ウルブス [DVD]

ダンス・ウィズ・ウルブス [DVD]

 

 

 

特殊撮影など使わずに、自然の中での

圧巻というしかないバッファローの行進シーンをおさめる苦労、

そして、その狩りの場面(倒されるバッファロー以外は本物)

また、ケビン自身、ほぼスタントなしの騎乗や射撃など、

万難を排してよく出来上がったともいわれている。

当時のアカデミー賞を7部門で獲得したのも頷ける。

 

マイケル・ブレイクの原作は、

白人を批判した内容が嫌われ、ほとんどの出版社で断わられ、

小さなところで、ペーパーバックとして出版されたという。

ケビンが映画化するにあたっての資金提供も、外国の投資家頼みで

始まり、大幅に予算をオーバーして、ケビンの私財をつぎ込んで

完成にこぎつけた経緯があるようだ。

すでにスターであったケビンの監督作品ということでの注目もあったが、

公開されてみれば、興業的にも大ヒットとなったのだった。

 

1991年というから、もう25年以上も前の作品だが、

いつだったか、テレビで途中見たかな…くらいで、

ケビン・コスナーの映画で覚えていたのは

ボディガード』でしょうか(笑)

 

気になってた映画のひとつで、今となってのDVD視聴。

いきなり、戦場で怪我をした主人公の足を切断するとかどうかで

始まり、これ、3時間も見られるのかと危惧したのもつかのま、

雄大アメリカの自然のもと、たった一人で任務についた主人公、

言葉の通じない異文化と人とのふれあいなど、いつしか

ぐいぐいと引き込まれていた。

4時間バージョンも見てみたい。

 

南北戦争の時代。北軍の中尉ジョン・ダンバーは足に怪我を負う。

切断されるのは御免だと、再び靴を履く。目に留まった馬に飛び乗り、

自らおとりとなるかのように、単独で南軍の前に飛び出していった。

この自殺行為まがいの無謀さが南軍をかく乱し、英雄に。

足も切らずに治療してもらい、赴任先を自ら選べることになった。

 

フロンティアを見たいという彼が選んだのは、

サウスダコタ州のへき地の砦、見渡す限りの荒野に

当面の食料と生活品を運び、たった一人で

荒れた小屋を手直ししながら、任務を待つ生活。

愛馬のシスコと、まわりをうろつくようになった狼ツーソックス

だけが相手の日々だったが、なぜか彼は満ち足りていた。

 

ある日、馬を盗みにきたインディアンに、

水浴びをしていた彼は威嚇。

気づけば一人、全裸の白人の姿は奇妙に映ったことだろうが、

これがきっかけで、隣人ともいえるスー族の知るところとなった。

お互いが興味を持ち、ジョンも意を決して、訪問することに。

途中で出会った怪我をしたインディアンの女性を送り届けるのだが、

ジョンは帰れと拒否される。しかし、その後、スー族から選ばれた

“蹴る鳥” と “風になびく髪”という二人が訪れる。

ジョンは、身振り手振り、ゼスチャーで意思の疎通をはかろうと奮闘。

徐々に交流が始まるのであった。

 

また、助けた女性 “拳を握って立つ女”は

子供の頃、家族を殺され、スー族に拾われた白人だった。

忘れた英語を少しずつ思い出し、通訳となって、

ジョンとスー族の理解を助け、

いつしか二人は、恋に落ちる…。

 

そして、ついにバッファローの大群が現れた。

毛皮などの一部を乱獲するため殺す白人に、心は痛む一方、

自分たちの冬の食料分だけ、敬意をはらって全部分を使いきる

スー族の神聖な狩りに、ジョンは心うたれるのであった。

 

スー族と絆を深めていくにつれ、ジョンは軍人としてより、

暮らしと家族と仲間を守るために戦う姿に共感し、

誇りを感じるようにもなる。

今や、ジョンは信頼をえて

タイトルのダンス・ウィズ・ウルブズ “狼と踊る男”という

インディアン名で呼ばれるようになっていたのだ。

 

砦に日記を取りにいき、かつての騎兵隊達に狙撃され、

捕らえられて、反逆者扱いのジョンを救いだしたのも、

スー族の勇士たち。

あくまで、自然と大地に根ざし、“調和”している彼らの暮らし。

しかし、その先住民族を、迫害すべく、

国の軍もそこまで迫っていた…。

 

  


映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」日本版劇場予告

 

ジョン・ダンバー中尉・“ダンス・ウィズ・ウルブズ”   

            ケビン・コスナー

“拳を握って立つ女”   メアリー・マクドネル

“蹴る鳥”   グラハム・グリーン

“風になびく髪”  ロドニー・A・グラント

 

ケビン・コスナーはかっこよかったし、

スー族の人たちも勇壮だった。

 

 


ダンス・ウィズ・ウルブズ(字幕版)

 

この映画が作られて更に年月がたつが

先住民族少数民族、あるいは

自然や野生動物への理解の深まりは

どうだろう。

異文化(人)であれ、異種(動物)であれ

交流に必要なのは、誠実さとリスペクトだが

いまだ、功利主義のもと、

理不尽なことも繰り返されている。

 

素晴らしい映画を見たと同時に

考えさせられるものも少なくない。

 

ところで、私の年代だと

幼児の頃に、『ローハイド』

主題歌と馬の印象だけあるんだけど(笑)

その後、西部劇もテレビでよくやっていた時代。

馬とか動物の出てくるのは今でも好きだが

やはり、自然を背景にしたものは、いいね。

 

 

暑さ戻って、連日の朝帰り…も

(夜は外のほうが涼しいからな~)

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インド映画『きっと、うまくいく』-笑って泣いてぐっときて…あっというまの3時間

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晴れたり曇ったり、風もあるが

家にいると、ちょっと蒸し暑い。

 

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ユウギリソウ(夕霧草)が 再び咲いてきた 

 

 

  

 

 

何というか

馬鹿らしさと真面目さが入り混じり、

もちろん、歌って踊ってのシーンもあり、

ラブロマンス、社会背景、謎、という

何でもありのインドのコメディ映画

『きっと、うまくいく』(2009年)

 

きっと、うまくいく [DVD]

きっと、うまくいく [DVD]

 

 

そして、評判どおりに

見てよかったと感じる

結末の爽快さは

よく出来ているな~と思うしかない。

 

あほらしさは、原題 “3idiots”  どおりで、

名門工科大学で、ルームメイトとなった

3馬鹿トリオが繰り広げる騒動に満載。

もっとも、頭が悪いというのでなく、

青春時代のおバカぶり、

世間に合わせきれないという

生き方を体現しているわけだが。

 

エリート大学で苦労していた

ファルハーンは他にやりたいことあり、

ラージュ―は臆病であった。

結局、彼らの本質を後押ししてくれたのが、

親友となった変人かつ天才のランチョーだったが、

卒業後、行方が分からなくなる。

 

ランチョーの居場所がわかったという同級生の連絡に

かつての親友二人は、大慌てで、

車に同乗して会いにでかけるのだったが…。

 

道中、知られざるランチョーの秘密を知り、

学生時代にロマンスのあった大学長の娘ピアの結婚式に

飛び入るは、の、思いもかけぬ珍道中に、

回顧されていく大学時代の濃い思い出。

 

インドも、学歴社会や、自殺の多さといった問題を抱え、

階級社会でもある様々な社会背景が織り込まれつつ、

基本ドタバタ劇と、ミュージカルな趣きから

コミカルな演技で、大いに楽しめる。

 

 


3 Idiots - Official Trailer

 

ランチョ―役、アーミル・カーン

ファラン役、R・マドハヴァン

ラージュ―役、シャルマン・ジョシ

ピア役、カリーナ・カプール

 

邦題の『きっと、うまくいく』というのは

「心は臆病なので、“All is Well” (すべてうまくいく)”と言い聞かせる」

というランチョ―の「アーリーズ・ウェル」のモットーによる。

これがマントラのように唱えられ、時に大合唱となって、

観た後も、映画の余韻と共に、耳に残っていたりする(笑)

 

ランチョ―は、

競争に勝とうとするばかりで、

イノベーション(技術革新)が生まれない

エリート大学や、社会の構造を皮肉り、本当に

やりたいことをやっていれば、成功はついてくる、を

地でいった、風雲児でもあったのだ。

 

ところで、この映画、

以前『猫侍』にハマっていた頃、北村一輝さんが 

雑誌か何かのインタビューで、お薦めしていて知ったのだった。

ミーハーですから(笑) でも、ほんとに面白かったわ。

 

 

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映画『情愛と友情』-イヴリン・ウォー原作の『ブライズヘッドふたたび』

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日差しが戻ってきたようだ。

と、午後から、突然の土砂降り…。

そして、また晴れる…。

天気もめまぐるしい。

そういえば、明日の未明に、皆既日食だそうですね。

 

少し前になるが

ツルバギア シルバーレースに花がついていた。

 

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イギリスの作家イーヴリン・ウォー(1903-1966)の

『ブライズヘッド再訪』 “Brideshead Rivisited” も

映画化されていると知り、見てみたいと思っていた。

 

情愛と友情 [DVD]

情愛と友情 [DVD]

 

 

 

DVDを借りるときに、なかなか見つからなかったのは、

タイトルが『情愛と友情』(2008年)とかになっていて、

(何だよ…まあ、そういう面もありますが)

“ブライズヘッド”が抜け落ちていたせい(笑)

 

フォスターの『ハワーズ・エンド』同様、

“ブライズヘッド”は、屋敷の名前。

家といっても、前者の郊外の邸宅でなく、

こちらは、壮麗な貴族の館(城)である。

 

ちなみに、1981年に『華麗なる貴族』というテレビ映画化もされ、

こちらのほうが原作に沿っているようだ。

 


Brideshead Revisited: 30th Anniversary Collection trailer

ドラマの方のトレーラー 

 

原作を読んでいないし、

ドラマの方は見ていないので、

映画の感想のみになるが、

なかなか見応えはあった。

 

話は、今は軍の大尉となったチャールズの

駐屯地となった先が、思いもかけぬ

かつて深い縁のあった貴族の館であったことから

さまざまな回想として描かれていく。

 

真面目な青年であったチャールズは

オックスフォード大学で、貴族である

美しく奔放な青年セバスチャンと知り合い、

友情を深めていく。セバスチャンの家族の館

ブライズヘッドを訪れるようになり、

彼の妹のジュリアとも出会う。

 

チャールズが、彼女にも惹かれはじめたことで、

繊細で同性愛のセバスチャンとの友愛に亀裂が

生じる。宗教や地位のために、ジュリアは

母の勧めた相手と結婚する。

時は過ぎ、画家として成功したチャールズは、

パーティの場であった豪華客船で、ジュリアと

再会して…。

 

実に壮麗な館であったブライズヘッド。

しかし、堅固なカトリック教徒である母の呪縛に

強く絡めとられたまま、逃れられない子供たち。

セバスチャンは酒に溺れ、放浪生活を送る。

やがて崩壊していく貴族一家とチャールズの

深い関わり合いと別れが、描かれる。

 

映画のトレーラーはこちら 

 

youtu.be

 

 

チャールズ・ライダー役が、マシュー・グッド。

セバスチャン・フライト役に、ベン・ウィショー

ジュリア・フライト役は、ヘイリー・アトウェル

彼らの母であるマーチメイン侯爵夫人にエマ・トンプソン

 

イーヴリン・ウォーは、同じイギリスの

グレアム・グリーン(1904-1991)と並ぶ

カトリックの作家といわれる。

グリーンの小説はいくつか読んだことがあるが、

ウォーは読んだことがなかった。

『ブライズヘッド』は代表作の一つで、

古くは、吉田健一訳がある。

 

ブライヅヘッドふたたび (ちくま文庫)

ブライヅヘッドふたたび (ちくま文庫)

 

また、新たに

小野寺健訳で、岩波から上下で出ている。

 

回想のブライズヘッド〈上〉 (岩波文庫)

回想のブライズヘッド〈上〉 (岩波文庫)

 

 

映画の館は、イングランドヨーク―シャー州の

カントリーハウス、カースル・ハワード(Castle Haward)が、

ロケ地となった。

 

マーチメイン侯爵夫人にみる狂信的な姿は重苦しく、

理解しきれないものがあるが、

宗教観、親子、愛と友情、性愛など 

様々な要素とテーマが織り込まれた人間ドラマと人生が、

抒情的に描かれた文芸作品は、不思議な余韻を残す。

 

 

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エリザベス・ギャスケル原作『北と南』-BBCテレビドラマをDVDで

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夜中に、ものすごい雷鳴で目が覚めた。

雨もひとしきりすごかった。

今朝は、上がっていたが、

ぐずついた天気で、突然

降ってきたりする。蒸してるし、

なかなかすっきりしないですね。

 

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青色(西洋)フジバカマが少し咲いてきた

 

 

  

 

 

さて、こちらでは、たびたび

ジェイン・オースティンの『高慢と偏見』にふれていて、

このBBCのテレビドラマも

素晴らしかったといっていたが、

やはり評判となったBBCのドラマに

エリザベス・ギャスケルの『北と南』がある。

 

私は、イギリス文学にも興味があるので、

ギャスケル夫人の作品ということもあり

見てみたいと思って、DVDを借りて視聴。

 

 

これもとてもよかった。

『北と南』の原作は読んでいないので、

単純に比べるのもどうかと思うが、

同じBBCドラマでということなら、

やはり、紆余曲折を経ての

ラブロマンスとして楽しめるし、

更に、こちらは、社会的なドラマが

交差しつつ、陰影を含んで描かれる。

 

カップルの恋愛の成就に焦点が絞られ、

美しい景色もふんだんに味わえる

高慢と偏見』の明るさはない。

 

『北と南』の場合、社会背景が色濃く、

当時の地域差(南の上流階級、北の新興産業)

労働者と経営者の関係など、

人が亡くなったり、煩雑な貧民街など描かれる。

暗いトーンにはなるが、さすがに

要のストーリーも人物描写は面白い。

 

北と南 エリザベス・ギャスケル原作 BBC文芸ドラマ [DVD]
 

 

牧師を辞めた父に伴い、マーガレット・ヘイルは、

のどかで明るい南部の地から、

イングランド北部の工業都市ミルトンに

父母と共に移り住む。

そこで、青年工場主である

ジョン・ソーントンに出会い、また

労働者のニコラス・ヒギンス とも知り合う。

労使対立の仲介役を務める立場のマーガレットは、

功利主義のジョンと反目しつつ、いつしか

お互いが気になる存在となっていく。特に、

ジョンはマーガレットに恋していることに気づき…。

 

 


North and South trailer (BBC 2004)

 

マーガレット・ヘイル役は、ダニエラ・ダンビ・アッシュ

ジョン・ソーントン役が、リチャード・アーミティッジ

ニコラス・ヒギンス役は、

ダウントン・アビー』のベイツ(ブレンダン・コイル)さん。

 

高慢と偏見』と、似たような場面があって面白い。

ダーシーが、エリザベスに求婚して、手痛い返事をくらう

あのシーンを彷彿とさせる展開のジョンとマーガレット。

もともと南部出身であるため、北部に偏見を持つうえに

第一印象がよくなかったのも同じだが、

何しろ、マーガレットが初めてジョンを見たのは

経営者として、隠れて喫煙していた労働者を殴る場面

(綿工場なので、引火したら大変とはいえ、分が悪かった)

 

BBCのテレビドラマで

ダーシー役としてブレイクしたコリン・ファースではないが、

ソーントン役のリチャード・アーミティッジも素適ということで

大変な人気があったというのもよくわかる。

どちらも不器用で堅く、クールな一方、

一途で誠実な男性として光っている。

時に、恋する相手を見つめる視線が熱くて、

ときめいてしまうね(笑)

まあ、男女の恋だけでなく、相対していた

経営者と労働者が徐々に和解して、共にやっていこうという

男同士の絆がまた素晴らしい。物語自体は、

いろんな犠牲も伴い、決して明るくはないのだが、

やはり魅せてくれる。

 

さて、作者のギャスケル夫人こと

エリザベス・ギャスケル(1810-1865)は

イギリスの作家で、優れた小説の他に、

文壇の人々との交流も多く、伝記

シャーロット・ブロンテの生涯』も書いている。

 

『北と南』は、

ギャスケル全集の4に収められているようだが、

今は、取り扱っていないようで、

図書館で読めるくらいだろうか。

 

私は、『女だけの町』を読んだことがあるが、

ペーソスとユーモアに満ちた

実にイギリスらしい佳品だった。

 

女だけの町―クランフォード (岩波文庫 赤 266-1)

女だけの町―クランフォード (岩波文庫 赤 266-1)

 

 

この原題は『クランフォード』で、DVDにもなっている。

ジュディ・ディンチなどが出演していて、これも見てみたい。

  

 

 

長い舌でペロリ…。

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