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映画『真珠の耳飾りの少女』ーフェルメールの絵に秘められた物語

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オランダでは、モナリザとも称される絵画

フェルメールの作品  “真珠の耳飾りの少女

 

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(画像は、真珠の耳飾りの少女 - Wikipedia から転載)

 

背景もなく、振り向くように

こちらを見て佇む少女の肖像。

その表情が語りかけてくるものには、

想像をかきたてるものがある。

 

実際、誰がモデルなのか

誰の注文を受けて描かれたのか、

どういう経緯だったのか、

一切が、謎のままで

絵画だけが残って

密やかに語っている。

 

そんな謎めいた絵画の背景を紡ぐように

小説が書かれている。 

 

真珠の耳飾りの少女 (白水Uブックス)

真珠の耳飾りの少女 (白水Uブックス)

 

 

 

 

  

 

 

その小説をもとに

映画化された作品が

真珠の耳飾りの少女』 (2003年)

原題 “Girl with a Pearl Earring”

 

真珠の耳飾りの少女 通常版 [DVD]

真珠の耳飾りの少女 通常版 [DVD]

 

 

この映画のヒットもあり、

絵画の題名も、“青いターバンの少女” などから

この映画タイトルで、一般的になったようだ。

 

何といっても、

映像が絵画のようにも印象的で、素晴らしい。

当時のオランダの街の様子や風俗・暮らしなどと共に

閉塞的で緊張感もある画家の生活と姿が

奉公することになった一人の少女との出会いによって

描き出されていく。

 

ヨハネス・フェルメール(1632-1675)は、

同じオランダのレンブラントと共に、17世紀を代表する画家。

しかし、残っている作品は30数点と少ない。

 

日本では、人気のある画家だと思うが、

私はこれまで、レンブラントほど印象になかった。

ちなみに、レンブラントの絵は、

近場の川村記念美術館で、観賞したことがある。

素晴らしかった。

 

さて、映画でも出てくるが、鮮やかな青色は

フェルメール・ブルー”と呼ばれ、

ラピスラズリに含まれるウルトラマリンの顔料という。

 

 

youtu.be

映画のトレーラー(字幕版)

 

映画では、フェルメール役に、コリン・ファース

少女グリートが、スカーレット・ヨハンソン

 

タイル職人の父親が事故で仕事につけなくなったため、

かわりに、娘のグリートは奉公へ。

プロテスタントであったが、カトリックの)

画家フェルメールの家で、住み込みの女中となる。

 

やがて、グリートには

色彩感覚の美的才能や、絵心があることに

気づいたフェルメールは、アトリエで

色の調合などを手伝わせるようになった。

そして、フェルメールパトロンの意向もあり、

グリートを絵のモデルとして描くことになるのだが、

グリートに嫉妬した夫人がアトリエへ乗り込んでくる。

そこで目にした、自身の真珠の耳飾りをつけた少女の絵に

逆上する…。

 

フェルメールの絵に心酔するグリートが

徐々に画家に恋心を抱き始める様子や

画家が芸術的な魂を共有できるグリートを

好ましく感じているのが、寡黙な二人の間で

静かに伝わってくる。

絵を見たグリートが

「心まで描くの?」とつぶやくのも印象的。

 

台詞も少なく、静謐さの中の

いわばプラトニックな交流なのだが、

グリートとフェルメールのやりとりの

場面場面が、印象深く

実に官能的。

 

次第に

スカーレット・ヨハンソン自身が

絵画そのものにも見えてくるから

不思議なものだ。

これは、お話なのだとわかっていても

思わず、その世界観に浸ってしまう

映画というのもすごい。

 

このところのDVDは

何だかコリン・ファース祭りにも

なっちゃっているが(笑)

観終わって、

スカッと楽しいコメディもいいし、

じんわり余韻が残っていく

こうした作品も素晴らしいなと思う。

 

ところで、おまけ、というか

ちょっと楽しいこんな本もみつけた。 

 

こどもと絵で話そう ミッフィーとフェルメールさん

こどもと絵で話そう ミッフィーとフェルメールさん

 

 

美術展の特別企画本ということだそうだが、

おなじみのミッフィーの絵本と同じ感じで、

ミッフィーのお父さんとミッフィー

フェルメールさんの絵を見ていく。

 

“こどもと絵で話そう”というだけあって

わかりやすい。確かに、お子さんと楽しめそう。

知らなかった絵もあって面白かった(笑)

そう、フェルメールさんは、

ディック・ブルーナーと同国の画家だったね。

 

 

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