エブリディ・マジック-日だまりに猫と戯れ

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出会いの一冊『ポール・スミザーのナチュラル・ガーデン』-花を追いかけない

 

庭は、もっとも身近な自然だ。

グリーンサムだった父が他界し、

小さいけれど、庭の世話をすることになって

何が植わっているのかあらためて意識して

季節ごとに確かめ、荒れた処を片付け、

ようやく新たな苗も迎え…と10数年。

 

ちょっと足が不自由でしゃがめないので、

本格的な庭仕事はやっていないから、たぶん

なんちゃってガーデナーの部類なのだろうが

自然や植物は小さい頃から大好き。

 

そんな私が、いいなぁと惹かれたのが

イギリス人ガーデンデザイナー

ポール・スミザーさんのナチュラル・ガーデン。

その自然な美しさが活かされている庭と

彼の庭づくりの基本姿勢を知った出会いの一冊がこの本だった。

 

ポール・スミザーのナチュラル・ガーデン

ポール・スミザーのナチュラル・ガーデン

 

 

当時(2011年秋)も、確か、中古本で仕入れたと思う。

ポールさん自身の言葉を交えて、

ライターの日乃さんがまとめたもので、

ふんだんに庭の風景(写真)も配されていて

見ていて飽きなかった。

 

何より、ススキを愛で、ギボウシや植物を抱え、

庭をめぐるポールさんの姿と笑顔と共に

その言葉の数々が印象的で

今でもたまに頁を繰る。

 

自分に合う土地で暮らすと

丈夫で元気になるのは、人間も植物も同じだよ

 

土地が変われば、植生も変わる。それぞれの

土地に合った植物をもっと見直した方がいいし、

庭にも、共存と融合が必要だともいう。

 

ただ欲しいから買いました。作りました。じゃなくて、これを植えたらどうなるか、みんなと仲良くやっていけるか、考えてから植えたいね。あまりいろいろ買わないことだよ

 

あ、これはちょっと耳に痛いかも(笑)

 

夫婦もそうだけど、庭と家、庭と回りの風景と、みんな向いてる方向が違うことがある。植物も人間も、景色も、みんなが融合して仲良く暮らせる庭を作りたい。夫婦が仲良くなるのがいちばん難しそうだけどね(笑)

 

  

 

さて、グラス類の魅力や水辺の大切さについて語られ、

昔はポールさんも苦手だったバラについては原種系をすすめ、

また、ガーデニングに疲れてしまった一般人への

アドバイスもある。

 

「植物も、花の咲いていない時期の方が長いんだよね」

「花ばかり意識しないで庭と作るとだんぜん楽しくなるよ。花を追いかけすぎると疲れてしまう」

 花を中心にしなくてもいい。

 花がひとつも咲いていない日があってもいい。

 植物全体の色や形が楽しめるように、そして時と共に変わる植物の姿をずっと楽しめるように、ポールは植栽する。

 

葉そのものが楽しめる庭を作る。春の芽吹きから、葉の生長を見て、葉の色や形が際だつように組みあわせる。枯れていく姿も、みんな違う。同じ植物でも、隣り合う葉によってまた違って見えるんだ

 

楽をしちゃいけないと思っちゃう人がいるけどそうじゃない。庭仕事を修行にしなくてもいいんだよ。やっている人がまず楽しくなくちゃ。こうじゃなきゃいけないっていう考えを一度捨てちゃうんだよ

 

いい虫と悪い虫、バランスよくいればいいんだよ。丈夫で元気な植物は虫にも強い。虫はいてもい。悪いヤツといいヤツとバランスよくいるんだよ。最近は本に書いてあることを無視することもいいかなと思う。基本は基本としてあって、こういうやり方もあるよ、こんな考え方もあると、そんなふうに教えるようにしてる

 

 

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ワイルドオーツ 穂が揺れる

 

私が、ポールさんの庭に惹かれるのは

農薬や化学肥料を一切使わずに、

植物の力を最大限に活かして

日本の風土にあった庭づくりをしている点にもある。

 

ポールさんが以前、宝塚に作った広大な「シーズンズ」という

ナチュラル庭園もオーガニックで、年月と共に育つ植物に

多くの生物も生息し、多くの大人や子どもに愛されたが、

非常に残念なことに(多くの愛好家による存続への嘆願むなしく)

閉じられ、とり壊されてしまった。

彼はこれについて多くは語らなかったが、

本当に関係者の

自然環境と動植物の生命に対する認識というか

意識の低さについては愚かだと思う。

 

ポールさんのこの言葉はとても心を打つものだった。

 

庭ができて、生命が吹き込まれると、庭は持ち主のものだけではなくなり、たくさんの生き物が生まれ育つゆりかごになります。人間は責任と愛情を持って、それを育んでいかなければなりません。そこに、また、かけがえのない確かなよろこびがあるのだと私たちは信じています。

  (ポールさんのガーデンルームズのグリーティングより)

 

ナチュラル・ガーデンづくりは、心地よいだけでなく

庭で地球環境を考えることにもつながる。

利潤など、人生で目立つ花ばかりを追い求めていると、

本質的なことを見失い、貴重な地球環境を壊しかねない。

 

本のあとがきにはこうもあった。

 

 この本があなたの庭に身近な自然を取り戻すこと、また、子供たちがこの国の多様な植物相、動物相に直に触れられ、希望が育まれるような場所ができることにつながっていくことを願っています。

 

小さな庭でも、ベランダに鉢植えを置くだけでも

自然と触れ合い、育む喜びの機会は得られると感じています。

 

  

 

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