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今朝は冷え込んで、霜柱がたって
結構地面が白かった。
三寒四温という時期もあるが、
春を前に、寒さが冬に戻ったかのような
日も来る。
新しいことを始めたり、変化するという段になって
躊躇してしまうというのは、怖れがあるからといわれるが
自由ゆえに戸惑うというのもそんな感じなのだろうか。
少し前に、社会心理学者エーリッヒ・フロムの名著
『自由からの逃走』について載せたことがあった。
それとは全く別のファンタジーというジャンルで
やはり、自由がこわいという大人の姿を看破した
一節があったなぁと思い出した。
覚えていたのは
エッセイ?の中でも、面白いタイトルの章だったから
「アメリカ人はなぜ竜がこわいか」
もっとも深い人間的な力のひとつではないかと作者が思う
想像力に関して、子どもを抑えつけたり、
あざわらったりしないで、というくだり
なぜならば、言うまでもなくファンタジーは真実だからです。
事実ではありません。でも真実なのです。子どもたちはそのことを
知っています。大人だって知ってはいる。知っているからこそ、
彼らの多くはファンタジーをおそれるのです。彼らは、ファンタジーの
内なる真実が、彼らが自らを鞭うって日々生きている人生の、
すべてのまやかし、偽り、無駄な些事のことごとくに挑戦し、これを
おびやかしてくることを知っているのです。大人たちは竜がこわい。
なぜなら、自由がこわいからです。
子どもたちを信頼しなくてはいけない、とわたしは思います。
尋常な子どもなら、現実とファンタジーの世界をごっちゃにしたりは
しません。『裸の王さま』のお話のなかである偉大なファンタジー
作家も指摘しているとおり、ごっちゃにしてしまう割合は大人の
ほうがずっと多いのです。
これは、「ゲド戦記」で有名なアーシェラ・K.ル=グウィンの本
『夜の言葉-ファンタジー・SF論』
- 作者: アーシュラ・K.ル=グウィン,Ursula K. Le Guin,山田和子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/05/16
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ファンタジーというものが持つ、
独特で大切な力を軽視してしまいがちな
大人に対する忠告でもありますが、
引用したくだりで、ルグウィンは
竜がこわいのは、自由がこわいからだと述べていました。
人間は昼の光のなかで生きていると思いがちなものですが、世界の半分は常に闇のなかにあり、そしてファンタジーは詩と同様、夜の言葉を語るものなのです。
全編、さすがに洞察の深い優れた内容で、
読んでいて興味はつきないエッセイと
なっています。
季節の変わり目のこの時期は、
天候も安定しないで動いているが
日々、逡巡しながら、気づきもある。
そう、ファンタジーは好きだが、
自身の内なる竜を怖れていたのかも…。
私も、
自由へ踏み出すのがこわくて
躊躇しがちな大人だったんだと
あらためて気がついた。
たぶん、必要なのは、ほんの少しの勇気だけ。
日々、ブログでいろいろなことを選んで
触れているが、結局、その時々の
自分に語りかけてもいるんだね。
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