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話題のベストセラーとなった
続刊が
『幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII』です。
アドラー心理学の教えを、わかりやすい問答形式の物語で
伝えた前著のおさらいもしつつ、より実践的に使えるように
書かれた(前著が「地図」なら、こちらは「コンパス」との喩え)
と巻末にもあります。
前著より、教育の場での実践について、
辛辣に食い下がる青年の問いに、
ひるむことなく、真実(青年自身の問題)を看破してみせ、
アドラーの教えを述べていく哲人。
今回も示唆にとんだ内容です。
読者それぞれで、得るものもそれぞれだと思いますが、
私がまず、なるほどなぁと感じた個所は
カウンセリングについて、相談者にありがちなスタイルを
三角柱に書かれた側面を示したくだり。
哲人 この三角柱は、われわれの心を表しています。いま、あなたの座っている位置からは、三つある側面のうち二面だけが見えるはずです。 それぞれの面になんと書かれていますか?
青年 一面には「悪いあの人」。 もう一面には「かわいそうなわたし」と。
(中略)哲人によると、思い悩んだ人間が訴えるのは、けっきょくこのいずれかなのだという。そして、哲人は――最後の一面に書かれた言葉を提示した。――
哲人 さあ、声に出して。
青年 ……「これからどうするか」。
アドラー心理学は、今ここを大事にするものであり、
カウンセリングの捉え方も、「治療」でなく、「再教育」とありました。
いろいろと興味深い話が続くのですが、
今回は最終的に、「幸せ」について、「愛するということ」に導かれていて、
同じ題の名著『愛するということ』を記した
しばし引用されています。

- 作者: エーリッヒ・フロム,Erich Fromm,鈴木晶
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 1991/03/25
- メディア: 単行本
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ちなみに、フロムは、『自由からの逃走』で知られていて、
以前、こちらのブログでも触れています。
さて、本書に戻ります。
哲人 「わたし」の価値を、他者に決めてもらうこと。 それは依存です。 一方、「わたし」の価値を、自らが決定すること。 これを「自立」 と呼びます。 幸福な生がどちらの先にあるか、答えは明らかでしょう。 あなたの価値を決めるのは、ほかの誰かではないのです。
青年 そんなもの不可能でしょう! われわれは自分に自信が持てないからこそ、他者からの承認を必要としているのですよ!
哲人 おそらくそれは、「普通であることの勇気」が足りていないのでしょう。ありのままでいいのです。「特別」な存在にならずとも、優れていなくとも、あなたの居場所はそこにあります。…
「その他大勢」という言葉にまた、立腹して、
青年は延々と反論するのですが、
それはまたお読みいただくとして、興味を持ったら、
前著に続き、一読すると気づきのある一冊だと思います。
でも、まあ、上に挙げた‘’普通であることの勇気” とか
振り返るにしても、まずは前作がお薦めですね。
3月も過ぎようとしていますが、
冷たい雨が降ってきて、冬のような寒さ。
季節の移ろいのはざまではないけれど
私も、このところ、新旧取り混ぜてというか、
行きつ戻りつ、進む感じ。
3月は、期せずして、どんどん
新しいことが始まりながらも、一方で
古いものの整理なども、やってたりする(笑)
ブログの更新も、合間にやっとだね。
それにしても、日にちがたつのが早いです。
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