エブリディ・マジック-日だまりに猫と戯れ

草木と庭と猫と…本や日常のあれこれ、小さな発見

MENU

『よろこびの書 変わりゆく世界のなかで幸せに生きるということ』ダライ・ラマ、デズモンド・ツツ

 

訳者の菅靖彦氏があとがきで述べたように

二人のノーベル平和賞受賞者でもある

ダライ・ラマ法王十四世と

名誉大主教デズモンド・ツツ

南アフリカアパルトヘイト(人種隔離政策)への抵抗運動での

指導的役割を果たした)の

時にお茶目な対談ドキュメントが、今秋初めに出版された。

 

ダライラマ、大主教ツツ よろこびの書

ダライラマ、大主教ツツ よろこびの書

 

 

ダライ・ラマ十四世の80才のお誕生日を祝うために

大主教ツツがインドのダラムサラを訪れた一週間、

彼らは「喜び」をテーマに語り合った。

インタビュアーも務め、科学的な考察なども含め

編集したダグラス・エイブラムス氏は長年、

ツツ大主教と共に仕事をしてきた。

 

世界に強い影響力を持つ二人の対談が

ドキュメンタリータッチで描かれ、

深い洞察がユーモアと共に語られており、

時にとてもお茶目なやりとりには

親しみを感じると同時に心が安らぎます。

 

今、地球上で繰り広げられている世界の情勢を

見るまでもなく、苦しみ多き世の中で

喜びを持って生きるとはどういうことなのか。

 

苦しく辛い中で喜びを持つのは難しいと考えがちの

私たちに、苦難の人生を歩んできたこの二人の

偉大な教師は、”苦しみがあるからこそ、

真の喜びを知ることができる”と繰り返し説いている。

 

――「どんな出来事にもさまざまな側面があります。たとえば、私たちは自分の国を失い、難民になりましたが、その経験がより多くのものを見る新たな機会をもたらしてくれました。――もしもラサのポタラ宮殿にとどまっていたら、黄金の籠(ラマ僧、聖なるダライ・ラマ)とも呼ばれてきた地位にあぐらをかいていたことでしょう」。

「個人的には、亡命生活の五〇年は良かったと思っています。より有益で、学ぶ機会や人生を経験する機会をより多く持てたからです。一つの角度から見れば、最悪で悲しいと感じることでも、同じ悲劇、同じ出来事を違う角度から見ると、それが自分に新たな機会をもたらしていることがわかります。だから、素晴らしいのです。私が悲しんでいないのはそのためです。“友達がいるところはどこでもあなたの国であり、愛を受け取るところはどこでもあなたの故郷です”というチベットのことわざがあります」

 

 

「つけ加えて私たちの兄弟姉妹に言いたいことがあります。苦悩や悲しみは多くの点で、制御することができません。それらは自然に生じます。誰かに殴られたとしましょう。痛みはあなたの中に苦悩や怒りを生み出します。あなたは仕返ししたくなるかもしれません。でも、仏教徒であれクリスチャンであれ、またその他の主教的な伝統に属していようと、霊的な成長を遂げれば、自分の身に起こることはどんなことでも受け入れられるようになります。罪があるから受け入れるのではありません。起こってしまったことだから受け入れるのです。人生はそうやって織りなされていきます。好むと好まざるとにかかわらず、起こることは起きます。人生にはフラストレーションがつきものです。問題は、いかに逃れるかではありません。いかにしてそれを肯定的なものとして活用できるかなのです。――」

 

  

 

「―― 幸せの究極の源は私たちの内側にあります。お金でも、権力でも、地位でもありません。私の友人には億万長者もいますが、あまり幸福な人々ではありません。権力やお金は内的な平和をもたらすことができません。外的な達成は真の内的な喜びをもたらしません。私たちは内面を見なければなりません。

 悲しいことに、喜びや幸せの土台を侵食する物事の多くは、私たち自身が作り出しています。それは否定的な心の傾向や感情的な反応から生じます。私たちの内部に眠っている潜在能力を認識し、活用することのできない非力さから生じることもあります。自然災害による苦しみはコントロールすることができませんが、日々の災いから生じる苦しみはコントロールできます。苦しみのほとんどは私たちが生み出すのですから、喜びだって生み出せるはずです。生み出せるかどうかは、状況や他者に対して私たちが取る態度やものの見方、反応に左右されます。個人の幸福について言えば、私たちが個人としてできることがたくさんあります」

 

私たちの心は放っておくと

人の言動や出来事にすぐ反応し

いら立ちや不満、怒りや悲しみなど

否定的な想いにいとも簡単に支配されてしまいがちだが、

それを俯瞰するように、視点を変えてみることも出来る。

ネガティブでいるかポジティブであるか

実は、全ては個人の選択次第というわけだ。

 

「ストレスや不安は往々にして期待しすぎや、野心を持ちすぎることから生じます」とダライ・ラマは言う。「私たちは期待を果たせないとき、あるいは、野心を達成できないとき、いらだちを感じます。野心満々というのは自己中心的な態度なのです。あれが欲しい、これが欲しい、というわけです。しばしば私たちは、自分自身の能力や客観的な現実を直視しようとしません。自分自身の能力を明確に把握すると、自分の努力を現実的に捉えられるようになります。そうすれば、自分の目標を達成するチャンスがずっと広がります。けれども、非現実的な努力は災いをもたらすだけです。私たちのストレスは、期待や野心によって生み出されるケースが多いのです」

 

 おそらく、それは優先順位の問題である。本当に追いかけるに値するものとは何だろう?

私たちが本当に必要としているものは何だろう? 大主教ダライ・ラマによれば、それは愛とつながりであるが、現代の生活には充分に行きわたっていない。そのことを理解すれば、私たちはいかに生きるべきかに意識的になり、やみくもに獲得することやつかみ取ることに邁進することはなくなる。ダライ・ラマが勧めるのは、もっと現実的になることである。そうすれば、いつも自分の期待や野望を追いかけるのではなく、内的平和の感覚を抱けるようになるというのだ。  

 

恐れやストレスや絶望など

喜びを妨げる人生の要素について考察し、

では、喜びを持って生きるために必要なものとして

次の八つの要素を挙げて、「喜びの八本柱」と名付けている。

それは

物の見方、謙虚さ、ユーモア、受容、

許し、感謝、思いやり、寛大さ、である。

 

ダライ・ラマと私が提唱しているのは」と大主教が付け加えた。「不安を扱う方法です。われわれは自分と同じような境遇にある人や、自分より劣悪な境遇にあるにもかかわらず、しぶとく生き残って成功している人について考えることができます。自分自身をより大きな全体の一部とみなすと、とても気が楽になります」

 繰り返しになるが、「つながり」こそ喜びの道であり、「分離」は悲しみの道なのだ。他人を分離しているとみなすと、脅威となる。私たちの一部であり、つながりを持って相互に依存し合っているとみなすと、挑戦的になる必要はない。

 

人は誰もが、愛と繋がりを求めて生きている。

分離感は喜びを遠ざける。ただし、人は

周りに人々がいても孤独感を感じることもあれば、

また独りでいても満ち足りていられるように

これは内的に心からのつながっているという

感覚を持つかどうかであり

外側からはわからない。

すべては、内側の心の在り方次第で、

その心を育むことこそ優先事項だと伝えている。

 

ダライ・ラマ法王が

これからの世界を変えていくのに重要なのは

個別の宗教(それがどんなに優れていたとしても)ではなく

新しい教育だと述べていたのも印象的だった。

 

ダライ・ラマ法王とツツ大主教のやりとりや主張はもとより、

彼らのしぐさや表情も描写され、

微笑ましい心温まる友情物語ともなっている。

また、チベット子供村で行なわれた誕生パーティのくだりなど、

親から離れて暮らすことになったいきさつを子供たち自身が語る

姿には心を打たれる。

 

私は、たいていの本は、

速読だったり、拾い読みが得意な方で

さっと読み終えることも出来るのだが

今回は、じっくり読み入って

時間がかかってしまった(笑)

 

「これが仏教徒キリスト教徒の本でなく、科学によっても支えられている普遍的な本であることが重要なのです」とダライ・ラマは語っている。

 

巻末には、喜びの実践のための手引き、

実際に法王や主教が行っているという

ラクティス(ワーク)も載っています。

ダライ・ラマ法王は、

心の免疫をつけることが大切だと述べていましたね。 

 

「人生のあらゆる出来事には」とダライ・ラマが語り出した。「さまざまなアングルがあります。同じ出来事でも、より広い視野から見ると、心配や不安が減り、より大きな喜びを感じます」。ダライ・ラマは、母国を失う不運をどのようにしてチャンスとみなすことができたかについて語った際、より広い視野を持つことの大切さを強調した。亡命の最後の半世紀を「肯定的に捉え直した」と彼が言うのを聞いたとき、私は開いた口が塞がらないほど驚いた。彼は自分が失ったものだけでなく、得たものを見ることができた。交際範囲の広がり、新しい人間関係、形式主義からの脱却、未知の世界の発見、他者から学ぶ自由など。「ですから、ある角度から見たら、惨憺たる気分になり、悲しくなるような悲劇的な出来事も、別の角度から見ると、自分に新しい機会を与えてくれることがわかります」 

 

 ダライ・ラマは、より広い視点、より大きな視点という言葉を使う。それらの言葉には、一歩下がって、自分自身の心の中で、より大きな構図を見、私たちの限られた自己認識や利己心を超えて進むという意味がこめられている。 

 

 

 

応援クリック↓↓よろしくね!


ありがとう♪ 励みになります。

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへ
にほんブログ村

ご来訪ありがとうございます。 

豪華な大型本『ムーミン谷のすべて』徳間書店は、ムーミンとトーベ・ヤンソンファンさん必見!

 

前回もちらと触れましたが、今秋出版された

徳間書店の新刊『ムーミン谷のすべて ムーミントロールトーベ・ヤンソン

 

ムーミン谷のすべて: ムーミントロールとトーベ・ヤンソン (児童書)

ムーミン谷のすべて: ムーミントロールとトーベ・ヤンソン (児童書)

 

 

 

見ました~、そして読みました!

楽しかった、面白かった、興味深かった…。

それにしても

まず、実際に本を見てビックリ

でかい、

いや大きくて厚い

中身も熱い~(^^♪

サイズを確認してなかったのですが

アマゾンで梱包サイズを見直したら

27.8×22.4×3.6㎝ とありました。

図鑑のようですよ、まるで。

 

全ページカラーの豪華本。

大きいから、ふんだんに盛り込まれた

絵や写真もとても見応えがあります。

何より、内容も充実している。

(児童書)ともあったけれど

文学好きの大人でも読み応えあると思う。

何といっても(児童書)とても読みやすいし、

文字も大きめで、中高年にも嬉しい(笑)

 

 トーベの作品はほかにはない世界で、たぐいまれな想像力を駆使して描かれています。それは、魔法と憂鬱、友情と家族の愛の世界です。そしてこの世界には、小さな生きものの持つ希望や恐れや夢への、トーベの驚くべき洞察が隠されているのです。読者も、小さな生きものの気持ちにひそかに共感することでしょう。そして、どの本にも、生き生きとしたおもしろい、愛すべき登場人物が息づいているのです。

 

この“はじめに”の一節は  

著者のフィリップ・アーダー氏によります。

氏は、イギリスの児童文学作家。

考古学と歴史にも興味があるそうで、

海辺の町で奥様と二匹の猫と暮らしているとのこと。             

 

本は、第一部と第二部に分かれ、

まずムーミンの世界とそこに住む仲間たちが紹介され、

その後、すばらしい芸術家トーベ・ヤンソンの世界を見せてくれます。

 

出典となっているのは、ムーミンシリーズの主な八冊の物語。

折々に、“ムーミンの知恵”として

物語から、ふんだんに引用されている文章は

いわば名言集ともいえそう。

 

とにかく、イラストと原画、参考資料、貴重な写真が豊富で

見やすく、ムーミンシリーズ愛読家としては、ぼれぼれ眺めちゃう。

また、ムーミンシリーズにはさまざまな登場人物がいて、

これがちょっと複雑で、ややこしかったりもするのですが、

(実はスナフキンとミイが兄弟(姉と弟にあたる)と

いうのは知ってましたが)

見事に一人ひとり丁寧に紹介されていて、あらためて

それぞれのキャラクターについて

そうだったんだ~と納得しました(笑)

 

 

  

 

個人的には、やはり二部の

ムーミンの作者トーベ・ヤンソンさんについての

生い立ちから暮らしと多彩(多才)な仕事、世界観や芸術に関して

読み応えありました。(写真と資料が多く見応えも)

 

ムーミンの物語がはじめて生まれた時代は

当時の戦時下(フィンランド冬戦争時)であり、

物語は、暗い現実を脱するためのおとぎ話、

想像の産物として始まったそうですが、その後

戦争の終わりに向かい、創作意欲も復活し

挿絵をつけて完成されていったといいます。

 

ムーミンの世界は、自然豊かなフィンランドの風土に

根ざしたものであり、独特な雰囲気をもっていますが

愛の寛容さと自由に満ちた世界観が広がっているのも

特徴といえるでしょう。

 

この大型本の見開きには

“Labore et  amare.” 

働け、そして愛せよ とのトーベの言葉が記されています。

彼女が自身の芸術家としての仕事をいかに

家族や友人と同様に愛していたかが伝わってくる言葉ですが

一貫して自由な表現と主張を込めた幅広い業績にも

感心させられる内容となっています。

 

私は、トーベの母親がモデルといわれる

ムーミンママが好きなのですが、

ムーミンママがイギリスの子どもさんへと

送った手紙の追伸も微笑ましいものでした。

p.s. 字のまちがいをおゆるしくださいね。わたしたちムーミンは、気のむいたときしか、学校にイかないものですから。 

熱心な子供たち読者への返信も

労を惜しまなかったというトーベ。

 

また、前回載せた異色の一冊『ムーミン谷の十一月』についてですが、

実は、トーベの母親ハムが亡くなった悲しみをも表わしていると

されていたのですね。

そして、これがシリーズ最後の一冊ではありましたが、この後

出された絵本がまた不思議な世界を描いた

ムーミン谷へのふしぎな旅』でした。

本当に、いろいろ興味の尽きない話が載っています。

 

ありがたいことに

すぐに図書館で購入してくれたようで

こうして早く、実物を手に出来てよかったですが

重くて持ち運びが大変だったから

車で助かりました(笑)

この一冊は、ムーミンの物語が好きな人には

贈り物としても喜ばれるかもしれませんね。

目下、本棚も断捨離中の私は、

購入本はかなり慎重にしているのですが

この『ムーミン谷のすべて』は、以前の一冊

ムーミン画集 ふたつの家族』↓と共に

 

 

www.salon-shiroineko.com

 

 

是非、本棚に迎えたいと思っています。

 

 

 

 

芸術にできるすばらしいこと——よりよい世界を作ること。

 風刺画家、パブリックアーティスト、さらにだいじなこととして、フィンランドのある種の文化大使など、トーベの社会的な役割における強みは、彼女の作品がとても個人的だという点にある。彼女のもっともよく知られた絵画は自画像だし(「都会のパーティ」には自画像とともに小さなムーミンも描かれている)、物語の登場人物は家族や友人をモデルにしている。

 

 『たのしいムーミン一家』の終わりに、ムーミンママのハンドバッグが返されたことを祝うパーティを描いたすばらしい絵がある。だれもがパーティーに参加している——恐ろしい飛行おにでさえも。なぜならムーミンの世界では、敵を打ち負かしたり恐怖を追いやったりはしないからだ。敵も恐怖も招き入れられ、居場所が準備されている。わたしたちの弱さももろさも、夏の太陽の下に、存在することが許されている。

これこそがトーベが芸術を通してやってきたこと——すべてのものをパーティに招き、そのままの姿で来てください、と言うこと。

 

 

 ムーミントロールっぽい?猫

f:id:koboaoineko:20181105134546j:plain

 

応援クリック↓↓よろしくね!


ありがとう♪ 励みになります。

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへ
にほんブログ村

ご来訪ありがとうございます。 

『ムーミン谷の十一月』-内向と深まりゆく季節に/ムーミン年賀状、新刊『ムーミン谷のすべて』

 

f:id:koboaoineko:20181101110748j:plain

 

11月に入りました。

 

子供も読めるが(児童書として)、大人になってから、読んでみて、

その面白さと深さ、実に読み応えのある内容に驚く本も結構あるもの。

前にも触れていますが、

トーベ・ヤンソンムーミンシリーズ(全9冊)の文庫もそう。

その最終巻という新装版『 ムーミン谷の十一月 (講談社文庫)』は、

そのムーミン一家は旅に出て留守という異色の設定。

 

新装版 ムーミン谷の十一月 (講談社文庫)

新装版 ムーミン谷の十一月 (講談社文庫)

 

 

冬を前に、深まる秋の気配に促されるように、

ムーミン谷を訪れたお客たちが

それぞれのムーミン一家への想いを抱きつつ、

集って繰り広げる物語。

愉快で楽しい一家に会うのを期待していたのに、

その不在にがっかりしつつも、

かなり個性的な面々が、一時を共に暮らすことで、

それぞれと向き合い、

それなりの経験を経て、また戻っていく。

そうした姿がそれぞれ印象的で、

深い余韻を味わえる傑作だと思う。


このお客6名は、

おなじみのスナフキンミムラねえさんのほか、

フィリフヨンカ、ヘムレンさん、スクルッタおじさん、

そしてホムサ・トフト。

このちびっこホムサは、

とりわけ、ムーミンママへの思慕が強かった。

 

  

 

 スナフキンは、魔法びんを出して、ジョッキみたいな茶わん二つに、紅茶をいっぱいつぎました。

「そこに、おさとうがあるよ」と、スナフキンはいいました。
ムーミンたちは、いつかまた、帰ってくるよ」
「いつかだって!」と、ホムサは大声を出しました。
「いま、ムーミンママが帰ってこなくちゃいけないんだ。ぼくが会いたいのは、ママだけなんだ」
 スナフキンは、肩をすぼめました。パン二きれにバターをぬりながらいいました。
「ママのほうが会いたいのは、だれかしらね……」
 ホムサは 、それ以上、なにもいいませんでした。ホムサが帰るとき、スナフキンは、うしろからさけびました。
「あんまり、おおげさに考えすぎないようにしろよ。なんでも、大きくしすぎちゃ、だめだぜ」

 

その後、ホムサは、

“ちっともこわがらない人、人のことを心から心配してくれる人、

そうだ、ぼくは、ママがほしいんだ”と気づき、

ムーミンたちに会いたくてたまらない。

冬も近づき、次々と皆が戻っていき、

やがてスナフキンも旅立ち、谷に残ったホムサは、

ムーミンママが一人になりたいときに立ち入ると

聞いた裏山にはいってみる。

 

 ホムサ・トフトは、森の中を、奥へ奥へとはいって、いきました。なんにも考えないで、枝の下をからだをこごめてくぐりぬけたり、はったりしているうちに、頭の中が、あの水晶玉とおんなじようにからっぽになりました。そうだ、ムーミンママは、くたびれたり、はらがたったり、がっかりしたり、ひとりになりたいときには、あてもなく、はてしなくうす暗いこの森の中を歩きまわって、しょんぼりした気持ちをかみしめていたんだ……ホムサ・トフトには、まるっきり、いままでとちがったママが見えました。すると、それがいかにもママらしくて、自然に見えました。ホムサは、ふと、ママはなぜかなしくなったのだろう、なぐさめてあげるには、どうしたらいいのだろう、と思いました。

 

こうして期待でなく、

ありのままの姿を思いやれるようになったホムサ、

旅から戻ってくるムーミン一家を

迎えようとするであろうラストがまた、

秀逸で心あたたまります。

季節が移ろう自然描写もひときわ印象深く、

冬に向かう、晩秋にふと読み返してみたくなる

一冊でもあります。

 

 

 自己啓発本も好きなのですが(笑)

こうした素晴らしい文学の行間の響きと味わいは、

また格別の喜びではないでしょうか。

 

ちなみに、今季の

郵便局のコレクション年賀状に

ムーミンが登場していました。

 

print.shop.post.japanpost.jp

 

また、先月

ムーミン関連本も出版されています。

なかなか立派で豪華な感じの一冊で、

英国の児童文学作家がムーミンの世界について解説している

とのこと。 

 

 

 

f:id:koboaoineko:20181101110832j:plain

 

 応援クリック↓↓よろしくね!


ありがとう♪ 励みになります。

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへ
にほんブログ村

ご来訪ありがとうございます。

ハロウィンで思い出す児童書-『魔女ファミリー(ガラス山の魔女たち)』エレナ―・エスティス

 

さて、今月末はハロウィン。

昨朝、フランス仕込みの人気のパン屋さんに行くと

大量のサンドイッチを受け取りにきた(オーダーでしょう)

親子(子供たちは仮装姿)を見かけました。

この土日に、ハロウィンパーティを

したのでしょうね。

 

もとはといえば、古代ケルトのお盆のような感じらしい。

ケルトでは、10月末が大晦日、11月からがお正月なんですね。

つまり、あちらとこちらの(世界)のベールが薄くなる日、

だそうです。


で、ハロウィンで思い出す印象的な一冊といえば、

『ガラス山の魔女たち』

 

 

 

その昔、渡辺茂男さんの名訳で知られた

エレナー・エスティスの名作児童書ですが、

人気のあった作品ながら、絶版となり

その後、新訳で『魔女ファミリー』として復刊されました。

 

魔女ファミリー

魔女ファミリー

 

 

 今はまた中古と図書館だけかな。ちなみに

当初の『ガラス山の魔女たち』は高騰していますね。

 

魔女の中の魔女、悪名高きおばあさんが消えた…どこへ、

なーんにも生えていないつるつるの冷たいガラスの山のてっぺんに。

何と、なんでもない普通の7歳の女の子エイミーが

絵を描いて、追放したからでした。

悪い行いを改めないと、来年のハロウィーンにも

自由になれないと命じられますが、やがて

そのわびしい生活に小さな魔女の女の子も加えてもらい…。

ガラス山の魔女たちの生活とエイミーたちの日常が

巧みに並行しながら、展開する見事な物語世界に

私達も引き込まれ、行ったり来たり…。

ブクログの自身のレビュー(洋書版)から転載)

 

  

 

この物語の面白いところは

エイミーという女の子の現実で、描いた絵から

そのとおりに魔女の世界へ反映していること。

追放されたかしらの魔女ばあさんが

いい魔女になれるようあれこれアイディアをめぐらし

また、現実と魔女の世界が交錯しながら進んでいくという

設定がなされていることかもしれません。

 

あらためて読み直すまで

ほぼ、内容の細かいことは忘れてしまっていたのに、

『ガラス山の魔女たち』という

最初のタイトルのインパクトや、お話の不思議な雰囲気は

どこかに残っており、この季節になると思い出されるという

子供時代の本の一冊、名作でした。

 

先の本が翻訳された頃は、ハロウィンではなく、

たしか‘万聖節(の前夜)’という言葉が異国風な感じでした。

お話もさることながら、挿絵のアーディゾー二のペン画が

趣と雰囲気にあって、印象的でもありましたね。

洋書(ペーパーバック)もお薦めです。

 

 

作者のエレナ―・エスティス(1906-1988)の作品は

他にも、ルイス・スロボドキンのイラストで

『百まいのドレス』や、

 

百まいのドレス

百まいのドレス

 

 

岩波少年文庫の「元気なモフェット兄弟シリーズ」が

知られています。

 

近年では、ローマ時代に繰り広げられる猫の物語

『ゆうかんな猫ミランダ』の邦訳が出ているようですね。 

 

 

私たちは、子どもの頃から

多くの見たり、聴いたり、読んだり…をしてきますが、

心に響いたものは、そのエッセンスが伝わり、

自らの一部となっているのかもしれません。 

 

 

f:id:koboaoineko:20181028153838j:plain

 

 

 応援クリック↓↓よろしくね!


ありがとう♪ 励みになります。

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへ
にほんブログ村

ご来訪ありがとうございます。

DVD『松岡直也 57周年記念 ザ・スペシャル“Hot & Unique”ライブ』

 

今年発売された松岡直也&ウィシングの

音楽活動60周年記念のブルーレイ&CDは

ホーンセクションも揃って豪華だが、

 

www.salon-shiroineko.com

 

 

その前、

57周年記念のDVDもなかなか素晴らしい。

 

57周年記念 松岡直也 ザ・スペシャル “Hot & Unique” ライブ [DVD]

57周年記念 松岡直也 ザ・スペシャル “Hot & Unique” ライブ [DVD]

 

 

 

松岡氏が、

”自身の音楽の良き理解者である

最高の仲間たちと繰り広げたスペシャル・ライブ映像の中から、

ごきげんな15曲を選んでお届けした”というだけあって

松岡サウンドはもちろん、演奏がとても楽しい。

 

「Hot & Unique」と題したスペシャル・ライブは

2008年と2009年に行われたもので、

 

メンバーは(敬称略)

松岡直也(ピアノ)

高橋ゲタ夫(ベース)

和田アキラ(ギター)

カルロス菅野(パーカッション)

赤木りえ(フルート)

岩瀬立飛(ドラムス)

大坪稔明(キーボード、パーカッション)

トニー・グッピースティールパン

片岡雄三(トロンボーン

 

  

 

 

このDVDのLIVEが見られるYou Tube画像がありました。

 

 


【LIVE 2009】松岡直也 - あの夏を忘れない  ※Naoya Matsuoka

 

イントロのピアノソロから

哀愁を帯びた松岡メロディラインが 心に迫る名曲。

リビアン・フルートの第一人者の赤木りえさんのフルートの音色も

心にしみわたる。こうした素晴らしい楽曲を数多く送り出してくれた

松岡氏がもうあちらの人となってしまったと思うとファンは泣けてくるよね。

それにしても何とも郷愁を誘うメロディだ。

 

さて、これは2009年5月26日の公演の中からの一曲で、他には

9 Lady Swallow

10 あの夏を忘れない

11 Tango Rengue

12 A Memory of Majorca

13 海岸通りの”Jessy's Bar"

 

そして、このDVDのトップに来るナンバーは

こちら 

 


和田アキラ 松岡直也: Gossamer

 

各メンバーの演奏も素適だし、アキラ氏のギターもいい。

フルートの音色もさることながら、りえさんの衣装もとってもステキ。

 これは、2009年5月27日のもので、曲目は

1 Gossamer

2 The Wind Whispers

3 Mystery of Galleon

4 Mother Earth

5 Nuestra Fiesta

6 Noche Corriendo

7 ノックをしなかったサンタクロース

8 A Season of Love

 

ライブの中で、いつも大盛り上がりを見せるナンバーが

ノーチェ・コリエンドでこちら

 

 


【LIVE 2009】松岡直也 - Noche Corriendo ※Naoya Matsuoka

 

トロンボーンの片岡雄三さんも参加していますね。

素晴らしいアンサンブル、ホットな楽器の掛け合いが楽しいです。

アキラさんのギターと大坪さんのキーボード、ゲタ夫さんのベース、

フルートとトロンボーン、そして見事なカルロスさんのパーカッションと

タッピ―(立飛)さんのドラム

松岡直也さんのノリノリのピアノがすごくいい~(^^♪ 

 

 

さて、もう一つあったのは、ちょうど2008年の4月のもの。

14 The Stranger

15 Spoile Your Heart~Calypso Hurricaneの中からの

 

 


Bu-The Stranger"Live2008" Naoya Matsuoka

 

ゲタ夫さんのベースが聴ける、 

それにしても、ギターいいなぁ。

 

で、スティールパンという楽器の演奏も初めて見ました。

トニー・グッピー氏が参加して何曲か合わせているのですが

トリニダード・トバコ由来の民族楽器で

ドラム缶から作られたという

何とも独特な倍音の響きで、美しい音色を奏でます。

 

松岡さんのライブではないですが

トニー・グッピー氏による演奏

チック・コリアのスペインですね。

 


Spain - Tony Guppy ( Chick Corea )

 

あら、後ろに映っているご機嫌なベーシストは

高橋ゲタ夫さんでしたね(´∀`*)

 

余談になるが、いつもクールに

黙々と演奏する和田アキラさんの姿からは

わからないものだが、実は気さくで明るいキャラという。

その昔(1998)、NHK教育TVで「趣味講座 ベストサウンド」で

松岡さんが講師を務めた時、ギター講師にアキラさんを迎え

その意外な饒舌さと明るいキャラが印象的だったという話がある。

この番組も見たかったな~と思ってたら、

ありましたよ、YouTubeに…皆若い

しかし、何でもアップされてるのね(笑)

 

ライブレストランのスイートベイジルは

もうありませんし、

松岡さんもあちらの人となりましたが

こうしてDVDだけでも、その雰囲気と

エキサイティングな演奏を堪能でき、

見れてよかったー♪

 

 

応援クリック↓↓よろしくね!


ありがとう♪ 励みになります。

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへ
にほんブログ村

ご来訪ありがとうございます。