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寒い日が続きます。
今日は、2月に入っての満月、
月食だそうですね。
猫本続きましたが、今回、載せようと思っていた本は
魔法もの(猫も出てくるな)で、
何と、今夏公開予定の映画の原作となっていました。
メアリー・スミスというありきたりの名の女の子、
夏休みの後半、両親が留守の間、
大おばさまのお屋敷である“赤い館”に預けられることになります。
“ここでは、なにひとつ、ほんとうに何ひとつ、おこりゃしないんだわ…
こんな退屈な生活とくらべたら、学校のほうがまだまし…”
ところが、彼女の前に現われた黒ねこのティブに導かれるように
見つけたのは、七年に一度しか咲かないという
不思議な“夜間飛行”という花でした。
更に、庭の落ち葉を掃いている時に
何の変哲もない小さなほうきが目に留まります。
ほうきの柄に“夜間飛行”の紫の花の汁がつくと、それは飛び上がり、
メアリーと黒ねこティブを乗せて勝手に飛んで行くのでした。
着いてみると、そこは何と魔女の学校…。
先生の勘違いとメアリーのユーモラスなやりとりで、何とか一日目を終え、
ほうきで館に帰った彼女は二度と戻るまいと思いましたが、
ずるい魔法使い達に変身術の実験用動物として捕らえられてしまった
ティブや動物たちを助けるべく、偶然持ち帰ってきた「呪文の真髄」の本を
ポケットに忍ばせ、再び学校にのりこんでいくのでした。
さあ、ここから更に物語のハラハラドキドキ(でもないかな、
とにかく可笑しくも勇敢でもあり)は加速…。
途中から相棒となったピーターと魔法のほうきに乗って、
魔法使いの追跡をかわしていく様子は、一緒に空を飛び森を抜けようと…
ぐいぐい引っ張られるように読み進まされます。
- 作者: メアリースチュアート,赤星亮衛,Mary Stewart,掛川恭子
- 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
- 発売日: 2006/06/25
- メディア: ハードカバー
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「小さな魔法のほうき」メアリー・スチュアート
掛川恭子訳 赤星亮衛画 ブッキング
“THE LITTLE BROOMSTICK” Mary Stewart
作者のメアリー・スチュアートはイギリスの作家で、
この作品は彼女の初めての子供の本だったということですが、さすが、
よく出来た素晴らしいファンタジーの世界が繰り広げられています。
章ごとの見出しも、ほとんどが、イギリスの子供達には
大いに受けるであろうマザー・グースの替え歌となっていて、
イギリス風のひとひねりきいたユーモアに満ち満ちた
愛すべきお話となっているのが魅力です。
作者の後書きにまで、新型の魔法のほうき“ヘリホウキ”(リモコン付き、
宣伝では魔女が横座りしてコーヒーを沸かしながら乗っているとか)を
ハロッズ商会に問い合わせた件が書かれていて、愉しいですね。
(文庫“青い猫”#24より)
ところで、この本は、絶版を惜しむ人たちの投票
(復刊ドットコムへのリクエスト)により復刊したという人気作でした。
しかしながら、その後が続かず、今は、古本か図書館でしか読めないようです。
(今見たら、原作もそのようでした)← ※最後に追記あり
実は、私が、以前この本を紹介したのは、もうひと昔も前のことながら、
面白いことに、今回リライトするにあたって、今夏公開アニメ映画、
米林宏昌監督の最新作の原作がこちらになると知りました。
「借り暮らしのアリエッティ」は、メアリー・ノートンの『床下の小人たち』
「思い出のマーニー」は、ジョーン・ロビンソンの同名本が原作でした。
(岩波少年文庫(上下)のほか、角川文庫で新訳が出たようですね)
どちらも、アニメでは、日本が舞台となり、だいぶ趣きが変わりましたが、
今回は、どうでしょうか。(まあ、アニメと原作は違うものとして
それぞれを楽しむのがいいですが)
イギリス児童文学が好きな私としては、これを機に
原作も、また発刊してくれるといいのにな、と。
アニメ(映画)もよく出来ていて、素敵ですが、
原作の素晴らしさ(「思い出のマーニー」など特にそうですが)も
是非、おすすめしたいですね。
※追記:映画公開に合わせて、この本の新訳出ましたね(角川)
(2017年7月9日)
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