今日は、午後から、久しぶりのお湿りです。
寒さがましていく時節ではありますが、
庭に小鳥たちが愛らしい姿を見せてくれると
ちょっとほっとしたりもします。
少し風変わりでひとりだったミンケパットさんは、いろいろな仕事をして、
さいごに『森のえさばこがかり』になりました。
冬に小鳥たちのえさ箱をいっぱいにして、気を配り、
春には巣作りを手伝ったのです。
やがて、小鳥たちのことがわかるようになり、
彼らのおしゃべりやさえずるメロディさえも覚えてしまいました。
仕事をやめたミンケパットさんの屋根裏部屋には、机と椅子にベッド、
棚といったものの他に、古いピアノがありました。
森の小鳥たちのさえずりを弾いてみようと思ったのです。
いつしか森の小鳥達が集まってくるようになりました。
しかし、近所の人たちには不評、特に文句を言ったのは
一階の菓子屋のおかみさんでした。ところがある日、
そのおかみさんの自慢のハンスちゃんというカナリアが戻らず大騒ぎに…。
ミンケパットさんは思いついて、ピアノでカナリアのメロディを弾いてみると、
とうとう、おなかをすかせてふらふらになった小さなカナリアが
部屋にやって来ました。小鳥の言葉がわかるミンケパットさんは、
カナリアを落ち着かせ、しばらく面倒を見て、
ようやくおそるおそる(何しろ怒られてばかり)
おかみさんの元へ連れていってあげました。
大喜びしたおかみさんが、近所の人にふれまわり、
一躍ミンケパットさんは尊敬されるようになって、
逃げた鳥たちのことで助けを求められるようになるのです。
鳥たちとミンケパットさんの優しい交流と美しいメロディが
響いてくるような絵を描いているのは、
ポーランドで動物を描いては第一人者といわれるヨゼフ・ウィルコン。
- 作者: ウルスラジェナジーノ,ヨゼフウィルコン,Ursula Genagino,J´ozef Wilk´on,いずみちほこ
- 出版社/メーカー: セーラー出版
- 発売日: 1999/02
- メディア: 大型本
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「ミンケパットさんと小鳥たち」
ウルスラ・ジェナジーノ作 ヨゼフ・ウィルコン絵
いずみちほこ訳 セーラー出版
絵本の表紙の折り返しにあるのですが、
いわさきちひろがその詩情と静かなユーモアを愛していたと、
ちひろ美術館館長の息子さんが寄稿しています。
あるいは皆様も、ちひろの『ことりのくるひ』という絵本を
目にされたかもしれませんね。
このウィルコンの絵本がヒントになったと思う、とありました。
さて、その『ミンケパットさんと小鳥たち』
偏見や誤解を伴いがちな人間同士と違って、
純粋な気持ちや心持がそのまま伝わる動物(この場合は森の小鳥たちですが)
とのふれあいが、何とも心優しい気持ちを思い起こさせてくれる一冊でしょう。
私たちの身近にいるそうした仲間たちと
また新しい春を迎えるのも、幸せですね。
(文庫”青い猫”#20より)
ところで、
鳥さんというと、
その昔は、庭の低木に果物のかけらを入れた籠をつるしたりしていました。
家にハンター(猫)を迎えてからは、そうしたことはしませんでしたが、
先代猫の時は、可哀想な鳥やネズミなどをだいぶ、庭の片隅に葬りました。
しかし、その猫も、今や、同じ敷地で大地に還っています。
今の猫もハントしますが、雌猫のせいか、上手に?咥えてくるだけで
鳥さんの生還率は高くなりました。それでも、春にヒヨドリの雛を捕まえて
くれば、親鳥が追いかけてきて、大騒ぎになります。
自然とつきあうというのは、単に可愛い~だけでは、ありませんね。
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