エブリディ・マジック-日だまりに猫と戯れ

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断捨離の合間に気を済ます/アラン・シリトーによる猫の童話『ママレード・ジムのぼうけん』幻の名作(絵本)

 

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1月の最終週、日差しがないと更に寒いですね。

 

それでも今季はなぜか、

羽毛布団の中、

まだ半袖Tシャツで寝ている私ですが

いつ上掛けを出すのか

このまま春になるのか

夜、雪になるのか雨なのか 

 

さて断捨離、再開してから

読活(読書活動)も復活。

 

何でも略すのが好きな日本人

”捨活”もあるなら、”読活”もあるだろう

と思いきや、Twitterハッシュタグ

あるようですね。

 

今日も絵本(童話)のご紹介。

著名な外国作家さんによる猫アイテム。  

 

少し前に『ユリシーズ』を著した

ジェイムズ・ジョイスによる猫の絵本『猫と悪魔』について

のせましたが

 

www.salon-shiroineko.com

 

今度は、『長距離ランナーの孤独』などで知られた

アラン・シリトーALAN SILLITOE 1928-2010)による猫の童話

ママレード・ジムのぼうけん』(1971)です。

       あかね書房 世界の創作幼年童話10

原題は

“THE CITY ADVENTURES OF MARMALADE JIM”(1967)

(もとの題名は、『ママレード・ジムの町での冒険』。)

 

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これね~

詩人の長田弘さんが『ねこに未来はない』というエッセーの中で 

ねこに未来はない (角川文庫 緑 409-2)

ねこに未来はない (角川文庫 緑 409-2)

  • 作者:長田 弘
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 1975/10/01
  • メディア: 文庫
 

 

「わが友ママレード・ジム」というタイトルで

ご自身で訳されたものを、実に魅力的に紹介されていて

もう是非、実際に刊行された本(童話)を読みたい!って

 

しかし何しろ古い、絶版本

復刊ドットコムにも投書してたんだけれど

今現在、アマゾンの中古にもなく、

ほとんど手に入らない幻状態💦

図書館で読むしかない感じだったんです。

(それって図書館で読めばいいとも、いえるが)

 

一時、猫の絵本を集めていたりして

もう本当に欲しいというか、気になってたんだけれど

当時は地元の図書館になければ読めないと

思い込んでたりもしたんですね。

その後、図書館同士で相互貸借していると知りましたが…

 

www.salon-shiroineko.com

 

で、この時期の断捨離中にも

図書館からリクエスト本をいろいろ受け取って、

あっ、そうだ💡 あれも

頼めばいいんじゃん、と突如、思い出した一冊

で、リクエストして、他館から来たぁ~\(^o^)/

 

実は、長田さんのエッセイを読んでから

たぶん十五年以上経っているし

そこで紹介されていた筋はほとんど忘れていたんですが

もう、その時分は熱烈に読みたかったので

読まないと気が済まない!

って感じが残っててね。

 

面白いことに

断捨離が進むにつれ、

興味の対象が浮かび上がって

それで、過去にそのままになっていた

事柄とか望みも甦って

片づけの合間ながら、

やりたかったことをやるとか

気を済ますという作業も

並行して進んでたりする。

 

 

 

まあ、話が逸れちゃってるので

本に戻します。

 

 あるあさの こと、 マーマレード・ジムは、のうじょうの人が、トラックに ふっくらした みどりの レタスの はこを つみこんでいるのを ながめていました。じぶんの 足を なめながら、のんびり すわりこんでいました。

 トラックの レタスの はこの いちばん 上に、ちょろりと ねずみが すがたを あらわしました。

 ねずみの ことなら まかしときってもの。

 ジムは、すばやく とびのりました。

「いちばへ、レタスを はこんでいきな。」

 そのとき、のうじょうの しゅじんが いいました。

 トラックの うしろの かこいが しめられて、うんてんしゅが のりこむと、ぱたんと、ドアも しまりました。

 

お話の始まり部分ですが

穀物の袋とレタスの箱の間で、ねずみを追いかけ回していた

ママレード・ジムはトラックが走り出したのに気づきませんでした。

気づいたときには、住み慣れた農場は遠くなっていきます。

 

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こうして、ちびねこママレード・ジムは都会へ。

そこには、傷だらけで、らんぼうな親分ねこのごみばこダンと

その子分たちがいて、ジムはなじめません。

ひと悶着あって、逃げた先でおとなしくて礼儀正しいねこの

ペルシャ猫のシルバー・マフに出会います。

 

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そして町には、レイダー・ラットという

あの親分猫のごみばこダンも怖れている

きらわれものの大きなどろぼうねずみがいて

それをつかまえたいんだけど…というシルバー・マフを

ママレード・ジムは手伝うことにするのでした。

 

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はたして、うまくいくのか、

あの厄介な親分が黙っているのか、

そして、ジムは窮地に…、

農場へは帰れるのか、

 

と次々と展開が気になる

ママレード・ジムの冒険談&友情物語ですが

これがまあ、さすがシリトーというのか

思わず引き込まれちゃうお話になってて

面白かったです。

あ~、読めて見れて、よかったー(^^♪

気が済むって大事よね。

 

しかし、この本欲しいな~って

少し前なら思ってたでしょう。

今だから、まあ借りれたよかった、ですが。

でも、好きな絵本って今でもたまに眺めて

幸せな気分になります。

 

余談ですが

日本だと何だっけ、茶トラっていうの?

しましまがはいってるあの猫

英語だと、どうやらジンジャー(茶系)とか

ママレード(オレンジ系)とも呼ぶことがあるようですね。

 

そういえば 

これも手放した絵本なんですが

ねこのジンジャーってのもあったな 

 

  

 

さて、ジンジャーからママレードに戻って(笑)

巻末には、訳者で猫好きの上野瞭さんが

「思いがけないシリトーの童話」という題で

解説を書かれて、それも興味深かったですが、

そこにもあったように

日本版では、栗田八重子さんが挿絵を描かれ、

それがまた、何ともお話の雰囲気にピッタリで

とても魅力的な絵本となっていました。

 

更に返却期限まで、折にふれ

じっくり味わいまーす。

 

さて、

立春までも、ほぼ1週間。

断捨離、大丈夫か…

まあね、

片づけてスッキリしたところで

何をしたいかって、

こういうひとときも過ごしたいから

お片づけは目的ではなく、手段ですの。

これ取り違えると、

お片づけも趣味になっちゃうけど

それも悪くないか。

 

 

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