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いつもの喘息がきっかけではあったが
中学校に入ったばかりの頃、
まいは学校に行くのが苦痛になる。
ママに、もう行かないと言うと
しばらく学校を休みましょうということで
大好きな田舎のおばあちゃんのところで
ゆっくりすることになったのだった。
こうして、まいとおばあちゃん(西の魔女)との
暮らしは始まった。
2008年に実写版で映画化されました。
私はたぶん、その少し前の頃に新潮文庫で読み、
名作だなと感心したのを覚えています。
たまたま先日、図書館の視聴覚コーナーで
この映画のDVDがあるのがふと目に留まり
ようやく見ることが出来ました。
原作に忠実な佳品で実によかったです。
何といっても、品があってどこかお茶目な西の魔女の
配役であるサチ・パーカーさんがぴったりで
とても素敵でした。ちなみに、サチさんは
シャーリー・マックレーンの実の娘さんとのこと。
まいは、英国人のおばあちゃんが
透視能力などを持つ家系にあると知り、
魔女の修行を志願することにします。
それには、基礎トレーニングとして
精神力を鍛えなければ、といわれ、
座禅や瞑想でもするのかと思うのですが(笑)
実際は、早寝早起き、食事と運動、規則正しい日常生活からと
言い渡され、それこそまいには最も苦手なことでしたが
やってみることにします。
自然の中で、野イチゴを摘んでジャムを作ったり
家事の手伝いをして伸び伸びと過ごす一方で、
近所にいる苦手なおじさんや、鶏をめぐる事件など
多感なまいの心を乱す出来事も避けられません。
それでも西の魔女と暮らしたこの夏の経験は、
まいを大きく成長させるのでした。
おばあちゃんこと西の魔女は言いました。
「魔女になるためにも、いちばん大切なのは、意志の力。
自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力です。」
「まいはそれが幸せだと思いますか。人の注目を集めることは、その人を幸福にするでしょうか」
「よく分かんないよ」
「そうね、何が幸せかっていうことは、その人によって違いますから。まいも、何がまいを幸せにするのか、探していかなければなりませんね」
また、人が死ぬとどうなるのという、まいの質問には
「おばあちゃんの信じている死後のことを話しましょうね」と
切り出す。
「おばあちゃんは、人には魂っていうものがあると思っています。人は身体と魂が合わさってできています。魂がどこからやって来たのか、おばあちゃんにもよく分かりません。いろいろな説がありますけれど。ただ、身体は生まれてから死ぬまでのお付き合いですけれど、魂のほうはもっと長い旅を続けなければなりません。赤ちゃんとして生まれた新品の身体に宿る、ずっと以前から魂はあり、歳をとって使い古した身体から離れた後も、まだ魂は旅を続けなければなりません。死ぬ、ということはずっと身体に縛られていた魂が、身体から離れて自由になることだと、おばあちゃんは思っています。きっとどんなに楽になれてうれしいんじゃないかしら」
「じゃあ、魂がわたしなの?」
「まいは魂と身体が合体して、まい自身なんですよ」
この深い話は更に続き、この物語のテーマの一つとして
感動的なラストへと繋がり、流れている。それにしても、
おばあちゃんの信じている…にしたのはうまい。
確かに真実は、人が信じているそれぞれで違うものだから。
時には、かわいそうな経験をすることもある。
「成長なんて」「しなくたっていいじゃない」
「本当にそうですね。でも、それが魂の本質なんですから仕方がないのです。春になったら種から芽が出るように、それが光に向かって伸びていくように、魂は成長したがっているのです」
「それに、身体があると楽しいこともいっぱいありますよ」
こんなくだりもありました。
「わたし、やっぱり弱かったと思う。一匹狼で突っ張る強さを養うか、群れで生きる楽さを選ぶか……」
「その時々で決めたらどうですか。自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか?」
いずれにしても
おばあちゃんの言葉には、気づきを促される
示唆にとんだものが多いですね。
原作もオススメです。
ちなみに、自然豊かな映像も魅力である
この映画のロケは
ところで
私は、八ヶ岳というと、
これまた好きなガーデンデザイナーである
ポール・スミザーさんの
ナチュラル・ガーデン「萌木の村」も連想されるのですが
ちょうど最近目にした一冊もよかったな。
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