エブリディ・マジック-日だまりに猫と戯れ

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『英国貴族、領地を野生に戻すー野生動物の復活と自然の大遷移』イザベラ・トゥリー(三木直子訳)

 

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最近、図書館の入り口にある

新刊コーナーで目に留まった一冊を

ご紹介します。

 

英国貴族、領地を野生に戻す―野生動物の復活と自然の大遷移
 

 

400頁程あるこちらは

(単行本としては普通だとも思うけれど)

しばらく、あまり厚くない本ばかり読んでいたので(;´∀`)

細かい字にも、一瞬ひるんだものの

結局、興味がまさったのと、

本が読んで!と言っていた、ようなのでね。

 

野牛、野生馬、野ブタを放したら、

絶滅危惧種がつぎつぎに復活した。

 生物学者、自然保護活動家を驚愕させた、

 欧州の先端知見を集めた環境復活実験を、

 ダイナミックに描いた全英ベストセラー。

 

 本のタイトルは

『英国貴族、領地を野生に戻すー野生動物の復活と自然の大遷移』

原題は、”WILDING" 

邦題では、内容がより伝わるものになっていますね。

 

訳者の三木直子さんによるあとがきにありますが、

 

「あるイギリスの貴族がその広大な地所を野生に戻す」

という話で、

「主人公は、イギリス南東部、ウェスト・サセックスの一角に立つ

瀟洒な城に暮らすパレル家の人々。

(厳密には準男爵家なので貴族ではないそうだが)」

 

三木さんも続けて述べられていたけれど、

イギリス貴族の地所の管理・維持については

人気TVドラマシリーズダウントン・アビー
今年の1月に待望の映画化もされた!)をご覧になった方なら

あの舞台となった時代から現代へ移して

イメージしやすいかもしれませんね。

 

といってもこちらの本はノンフィクションで、

広大な領地も農業の近代化に伴い、

経営が成り立たなくなって

見出した生き残りの道が

地所を農地化前の自然の状態、

野生生物の王国に復元するという

「再野生化(Rewilding)」プロジェクトだったという。

 

農薬と大型農業機頼みの近代的耕作をやめたとたん、それまで雑草一つ生えていない、整然と耕された畑だったところは、さまざまな草花に覆われ、低木が生い茂り、近隣の村人の顰蹙をかう「荒れ放題」の土地になっていく。と同時に、爆発的に虫が増え、野には野鳥があふれ、小型の野生生物が姿を現す。フンコロガシが、イリスコムラサキが、ナイチンゲールが、コキジバトが、ダイサギが戻ってくる。さらにはシカ、ウシ、ブタなどの草食動物を放して自由にさせる。意外な場所で、思いもつかない生態を見せる野生の動物たちとともに、かつてこの地で見られたであろう自然の情景が蘇っていく—―。本書には、クネップの地所で自然が自らを取り戻していくその過程が、行政との駆け引きや周囲の農家たちとの摩擦を含めて生き生きと描かれている。     (訳者あとがき)

 

本の巻頭には16ページに渡って

地所の変遷や動植物などのカラー写真が載っていて

まず目を惹かれます。

 

ところで、出版元の築地書館さんのホームページでは

tsukiji-shokan.co.jp

本の紹介欄に、

ここで描かれた野生化プロジェクトのショートムービーへのリンクが

紹介されていました。 

 

 


Rewilding Knepp

 

15分程で英語なのですが、

映像を見るだけでも、自然や野鳥、動植物の姿の数々から

素晴らしさが伝わってくると思います。

 

作者のイザベラ・トゥリーさんと夫のサー・チャーリー・バレル氏も

映像で語っています。

YouTubeでは字幕と設定を変えると日本語も表示されますが

機械訳?何か可笑しなところもあって、わかりにくいかも)

 

 

 

さて、本の目次は以下の通り。

 

はじめに

第1章 樹齢五五〇年の巨木と一人の男

第2章 私たちが農場経営を諦めるまで

第3章 農地が生き物であふれかえる

第4章 オランダ自然保護区の衝撃

第5章 再野生化、実現までの険しい道のり

第6章 野生のウシ、ウマ、ブタを放つ

第7章 近隣住民の不満噴出

第8章 プロジェクトの危機

第9章 数万匹のヒメアカタテハの襲来

第10章 イリスコムラサキとサルヤナギとブタ

第11章 ナイチンゲールの哀しみ

第12章 コキジバトの鳴き声が消える日

第13章 洪水と川の再野生化

第14章 戻ってきたビーバー

第15章 自然保護と経済

第16章 土は生命

第17章 ヒトと自然

巻末には、推移がわかるクネップ年表、

出典や参考文献と、訳者のあとがき

 

  もともと人間は自然の一部であり、地球上に登場してから長い間狩猟採集民だったわけだが、農耕を覚えると同時に、自分の都合の良いように自然に手を入れることを覚えたと言われる。ネイティブアメリカンアボリジニの人々のように、自然と共存し、必要なものだけを自然から受け取ってそれ以上の奪おうとはしない人々もいたけれど、産業革命以降の工業化社会では、「自然」と「人間」が対立軸になってしまった。人々は自然を支配し、力づくでねじ伏せ、奪えるだけ奪おうとしてきた。その結果が環境汚染であり、生態系の破壊であり、年々加速する生物種の絶滅であり、資源の枯渇であり、地球温暖化である。

 

今日は、三木さん(訳者)のあとがき↑頼みですが(汗)

本書の内容と主旨がよくわかりますね。

 

生き残り戦略として始められた

クネップの再野生化プロジェクトが

こうした時代の要請から、

環境保全活動家たちの関心を集め、

今、地球環境の保護だけでなく

改善への可能性の道を開いているという。

 

 自然保護活動家たちが気づきつつあるのは、クネップのプロジェクトが成功した要因は「自然が自ら意図する生態学的過程」にフォーカスしたことにある、ということだ。再野生化とは、手放すこと、自然に主導権を手渡すことによって、以前の状態を復元させる、ということなのだ。    (はじめに)

 

何か

まるで自然治癒力みたいですが、

示唆的ですよね。

 

実は、今読んでいる真っ最中なのですが

 

バレル家とイギリスの歴史背景、

関連する機関や人々とのやりとり、

プロジェクトの経過をめぐる様々な出来事が

淡々とした筆致で描かれて、

自然や生態系の実際について

なかなか興味深く、

寸暇をみては頁を繰っています。

 

オススメしたい。 

(読了したらまた書くか?)

 

 

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